魚類のリンホシスチス病ウイルスとは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 同じ種類の言葉 > 生物 > 生物 > ウイルス > 魚類のリンホシスチス病ウイルスの意味・解説 

魚類のリンホシスチス病ウイルス [Lymphocystis disease virus of fish]

 リンホシスチス病魚類のウイルス病としては最も古くから知られいたもので、多く海水魚淡水魚皮膚水泡状の病巣多数できる病気である。がこの病気かかって死亡することはないが、外観が醜いので商品価値全くないサケ科魚類にはみられず、日本ではブリマダイスズキヒラメ発生した例がある。
症状特徴頭部躯幹尾部(ひれ)の表面眼球面などに水泡様の盛り上がった病巣部ができる。水泡様の病巣皮膚の結合組織細胞ウイルスの感染巨大化したもので、この細胞リンホシスチス細胞(直径100-500μm)とよばれているので、病名リンホシスチス病という。この細胞は光を乱反射するので、から取り揚げる銀白色にみえるブリでは点状にできたリンホシスチス細胞周りに黒い細胞発達するので"黒点病"とよばれることもある。このような病巣筋肉肝臓卵巣、腸などにもできる。この病気一部発生したとき、そのまま自然に治ることもしばしばあるが、これは免疫反応によると考えられている。このウイルス皮膚から感染するとされ、寄生虫媒介している可能性もあるという。
リンホシスチス病ウイルス2本鎖DNAをもつイリドウイルス科属している。その形は正二十面体で、大きさは130-260nmで宿主細胞によって大小違いがある。また、宿主細胞内に寄生する正二十面体DNAウイルス群(ICD ウイルス)に分類されることもある。リンホシスチス病ウイルスブルーギルのみから分離されたが、平均250nmの大きさで、ウイルス粒子頂点フィラメント(繊維: 4×200-300nm)がついていることが特徴である。25付近で最もよく増殖する感染させた細胞は正常細胞数百倍に巨大化し、細胞質内に大型DNA封入体現れるエーテルグリセリン失活するが、-20での凍結長期間生存する。まだ治療・予防法は検討されていないが、自然治癒するので問題はない。




魚類のリンホシスチス病ウイルスと同じ種類の言葉


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

魚類のリンホシスチス病ウイルスのお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



魚類のリンホシスチス病ウイルスのページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
微生物管理機構微生物管理機構
Microbes Control Organization Ver 1.0 (C)1999-2025 Fumiaki Taguchi

©2025 GRAS Group, Inc.RSS