魔力・霊力
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/07 02:13 UTC 版)
魔力 ヴァンパイアもしくはその血を受け継いだダムピールが持つという超常の力。作中ではほぼ万能の力として扱われており、ダムピール達の物理法則を無視したかのような飛行はここから来るもの、また物理的に繋がっていないコンピューターに干渉するくらいは朝飯前である。腐蝕の月光 1000年前、ストラウスが今殺されんとしたとき、暴走したアーデルハイトの魔力のこと。また、後に彼女自身の忌み名ともなる。彼女を中心として、すべての存在〜光さえも腐食させ消滅させるという性質を持ち、暴走時には凄まじい速度で周囲を侵食した。それはあわや、世界を滅亡させるほどの威であったが、セイバーハーゲンの企図した大術法によってアーデルハイトもろとも封印される。 後に、完全な制御が可能となり、宇宙空間で発揮した際は極めて短時間でビッグ・モーラを消滅させる。アーデルハイトの魔力はストラウスとは違い、環境を改変する菌を作りだすことなどに特化しているらしい。 霊力 人間もしくはその血を受け継いだダムピールのみが行使するという魔力に相反する力。ヴァンパイアを陽光以外で唯一傷つけることができるため、かろうじて人間はヴァンパイアとパワーバランスを取れていた。夜の国滅亡後より、人間の霊力使いは減少の一途を辿り現代に到ると全く見られなくなっている(指導者であったセイバーハーゲンが死去してより加速。ヴァンパイア勢力が壊滅したため、必要なくなったとも考えられるが原因不明)。 なお、霊力を扱ううえで十字形は理想的な形をしており、ヴァンパイアに十字架が大敵とする伝承はここから来たもの。人化の法 霊力はその行使にあたり、複雑な術法を必要とする。これはその一つで、現代のダムピールにとって悲願といえる術。名のとおり、ダムピールを人間に変化させる効果を持つ。元は時の夜の国国王が編み出した術で、ヴァンパイアを殺し権力者に成り代わろうとするダムピールに対して考案された。 不可欠な触媒は純血ヴァンパイアの屍であり、またその数によって効果範囲を決めることができることから、対象の命を奪わずして力のみを取り払う理想的刑罰として運用されていた。ただし、現代のダムピールにとって現状は忌むべきであり、現存する二人の純血(ストラウスとアーデルハイト)を得ることこそがコミュニティの柱とされていたのである。 しかし、それは元々王家に伝わるブラフであり、このような術法は存在しなかった。これもまた、真実を半端にかじってしまったブリジットの勘違いの産物であったといえる。 黒き白鳥(ブラックスワン) セイバーハーゲンによって生み出された、ストラウスの永劫の追撃者たる霊的な寄生存在。宿主として霊力の強い人間に憑き、標的たるストラウスとアーデルハイトを追撃する。憑かれた人間の両腕には黒き白鳥の証たる紋様が浮かび、その両腕はあらゆる魔を消滅させる。憑いた人間の数が多くなる(代を重ねる)ほどにその力は増していく。宿主が死を迎えるか、もしくは5年以内に標的を倒さなければ宿主の命を奪ってどこかに飛び去る存在。理由は、代を重ねるごとに歴代の宿主の霊力・記憶・経験が蓄積されていき強くなるので、早いサイクルで強くなるため。次代が現れるまでに随分時間がかかることもある。 その正体は、ステラおよびステラとストラウスとの間に出来た娘。両者の魂を材料として、ストラウスとアーデルハイトを追撃するブラックスワンとした。ステラはストラウスやアーデルハイトと関係が深く、ブラックスワンに記憶されているため、二人を殺すまでは消滅することはない。また、宿主はステラとストラウスの娘にどこかしら似た者から選ばれているらしく、歴代ブラックスワンが女性であること、性格が近い、顔が似ているなどはこのためである。49代目と50代目に到っては瓜二つである。また、黒鳥憑きの娘は皆少なからずステラの影響を受けていたようで、ストラウスを本気で憎むことができなかった模様。 ストラウスはブラックスワンの正体を初代との戦いの際にすでに見破っており、その後セイバーハーゲンから全てを聞き出していた。
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