革命家(アレクセイらの仲間達)と関係者
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「オルフェウスの窓」の記事における「革命家(アレクセイらの仲間達)と関係者」の解説
フョードル・ズボフスキー アレクセイの同志であり、最大の理解者。革命組織におけるアレクセイの親友で実直な性格。口ひげが特徴的。 アレクセイとは当初共にメンシェビキとして活動していたが、やがてブルジョワに対する考えの違いからメンシェビキを激しく批判、アレクセイに先んじてボリシェビキに転向し、モスクワに向かった。アレクセイにも少なからぬ影響を与え、結果的にアレクセイをボリシェビキに引き込むことになる。女性に対しては純情な男で、ゲットー出身のユダヤ人女性でポグロムに遭った後娼婦に身を落としていたガリーナを愛し、妻とする。不幸にも彼女は妊娠中、憲兵隊に襲われ、流産がもとで死亡する。革命の戦士としてユリウスとの間に一線を画そうと務めていたアレクセイに、愛情の持つ素晴らしさを伝え、二人の結婚を決意させた。 ガリーナ ユダヤ人の女性。ポグロムによって家族を虐殺され、娼婦に身を堕とす。最初はアレクセイを慕っていたが、娼婦と知った後もなお自分に優しく接してくれたフョードルを愛し、彼の妻となる。だが妊娠中、憲兵隊に襲われ、流産がもとで命を落とす。 ミハイル・カルナコフ 革命家。アレクセイと同年配。庶民の出身。 幼少期にアレクセイの獲ったシギを奪って以来、少年期に再会して街中で殴り合いの喧嘩を、さらに反乱を起こした極東軍の一員として列車を乗っ取った際にはメンシェビキの任務のため乗客として乗車していたアレクセイと偶然出会うなど、何かと縁のある男。ドミートリィの同志アントンに育てられた。日露戦争に従軍する前は工場労働者だったらしい。レーニンの唱える武装革命路線を支持し、アレクセイに大きな影響を与える。第一次ロシア革命の敗北後はスパイとして憲兵隊に潜入、シベリアに収容されていたアレクセイ達囚人の救出作戦を指揮。さらに憲兵隊長であるアントニーナの夫の部下として彼女に接近、利用するつもりが、本気で愛し合うようになってしまい、それがもとでアナスタシア救出に失敗すると、彼女を殺害して自らも命を絶った。 ユーリィ・プレシコフ ドミートリィとはモスクワ音楽院での友人であり、また、実は革命運動家の仲間でもあった男。気弱な性格も災いし、のちにアルラウネへの横恋慕からドミートリィを裏切る。 ドミートリィと共にサンクト・ペテルブルクに上京、共に宮廷楽団員として潜入を試みるが、ドミートリィは採用されたのに対し、彼は不採用になってしまい一人挫折、その上恋慕していたアルラウネがドミートリィと婚約したことを知って、嫉妬からドミートリィの革命活動をアレクサンドル・ストラーホフに密告。ドミートリィの逮捕・処刑の原因を作った男。しかし、ストラーホフは情報源であるユーリィと身柄の安全を約束する密約を交わしていたにもかかわらず、これを反故にし共に密告の対象としたため、ユーリィは亡命しようとした処を官憲に発見され、追われる身となる。戻る場所を失った彼は、のちにアルラウネと遭遇した際に謝罪をするものの、赦されないままにアルラウネも直後に爆死。深い悔悟の念にかられた彼は以後姿を消し、その後は陰ながら革命に協力していた模様で、読者は時折その姿を垣間見ることになる。再びアレクセイの前にユーリィが姿を見せたのは十数年後、二月革命後の混乱のさなかにアレクセイがプラウダ印刷所の書類を廃棄している最中に士官学校学生による襲撃を受け、追われた際にこれを救う形であった。この際にユーリィはアレクセイを庇って学生の放った銃弾に倒れ、最後までドミートリィとアルラウネに対する贖罪の念と共に息を引き取った。
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