青森県宇鉄遺跡出土品
主名称: | 青森県宇鉄遺跡出土品 |
指定番号: | 471 |
枝番: | 00 |
指定年月日: | 1991.06.21(平成3.06.21) |
国宝重文区分: | 重要文化財 |
部門・種別: | 考古資料 |
ト書: | |
員数: | 一括 |
時代区分: | 弥生 |
年代: | |
検索年代: | |
解説文: | 宇鉄遺跡は青森県北西部、津軽海峡に突き出した竜飛岬の南東、約六キロメートル、海抜二〇メートル前後に広がる海岸段丘上に立地する。調査は、昭和五十年から六十二年にかけて、青森県立郷土館の研究事業として行われ、台地上に展開する土壙墓【どこうぼ】・甕棺墓【かめかんぼ】等、当時の墓域構成の一端が明らかにされた。 本件は、これらの遺構、および土器集中地点を含む包含層から出土した一括である。なかでも土壙墓からの一括出土品を含む玉類は、硬玉勾玉【こうぎよくまがたま】、硬玉丸玉【こうぎよくまるたま】各一箇と、三六四箇を数える管玉【くだたま】から構成され、このうちの管玉三六二箇と硬玉丸玉一箇が、壺形土器を伴って第十一号土壙墓から集中的に出土した。これら管玉のほとんどは、いわゆる細形【ほそがた】で、弥生時代に通有な攻玉技法を示すものである反面、硬玉丸玉一箇は、形態的に縄文時代後晩期に多くみられるものと共通し、これらが組み合って一連の玉飾りを構成することは興味深い。 また、三二箇の土器類は、壺形・鉢形土器を主体に、甕形・碗形のものを含む。その文様は、縄文を地文として浅い凹線で幾何学的モチーフを組み合わせたものが多く、器種構成のあり方と共に、津軽海峡を隔てた北海道南部に分布する、恵山式【えさんしき】土器に共通点が多い。石器類は、当該期に通有の様相を示すが、石匙【いしさじ】一八箇、石鏃【せきぞく】三四本のほか、異形石器一箇など特異なものも含まれている。 これらは、弥生時代中期の東北地方の墓制と、当時の副葬品を含む遺物組成の実態をよく示したものである。とりわけ第十一号土壙墓のように、東日本で単独の墓壙からこれほど多量の玉類が一括して出土した例は貴重である。本州最北端の弥生時代の墓制を考える上で、その価値には高いものがある。 |
考古資料: | 隠岐国駅鈴 青森県三内丸山遺跡出土品 青森県大石平遺跡出土品 青森県宇鉄遺跡出土品 青森県石神遺跡出土品 青森県砂沢遺跡出土品 青森県薬師前遺跡墓坑出土品 |
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