青森県南部地方の虫送りとは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 文化 > 国指定文化財等データベース > 青森県南部地方の虫送りの意味・解説 

青森県南部地方の虫送り

名称: 青森県南部地方の虫送り
ふりがな あおもりけんなんぶちほうのむしおくり
種別1: 風俗習慣
保護団体名:
選択年月日 2004.02.16(平成16.02.16)
都道府県(列記): 青森県
市区町村(列記):
代表都道府県 青森県
備考 旧暦6月24日ほか
解説文: 青森県南部地方では旧暦六月二十四日前後に、男女一対藁人形作り集落のはずれに送るムシボイとか虫送りと言われる行事が行われる。
 この行事は、男女一対人形作り、「悪退散」「五穀豊穣」などと祈願内容書いた紙の幡を持って太鼓、笛、鉦などで囃しながら集落内を回り最後に集落のはずれに持っていって送り出すもので、送り出し方には、谷に投げ捨てたりその場放置したり、あるいは樹木立てかけたりなど様々な方法がとられている。人形作り用いられるは、現在は稲藁使われているが、昭和二十年代まではその年に収穫した麦稈むぎから】が使われていた地域多く、この行事が本来は麦の収穫儀礼性格ももっていたことを物語っている。
 田子町【たっこまち】細野のムシボイを例にしてみると細野戸数四戸集落で、旧暦六月二十四日行われるムシボイには各戸から二人ずつ出る。産土神稲荷神社境内に朝から集まると、男は人形作り、女は掃除などを行う。午前中作業が終わると各自家に戻って昼食をとり、重箱や皿に盛った御馳走持って再び稲荷神社集まってくる。午前中に作った人形神社拝殿持ち込んで祈祷をした後、再び境内持ち出して太鼓、鉦、笛に合わせて手に持った人形振り回す。これを人形踊らせるといい、終わると行列作って神社から出発する行列には、「悪退散 五穀成就 天下泰平 四海万福 国土安康 家内安全と書き日付自分の名前を書き込んだ幡を持った子どもたちも加わる。幡は集落中学生までの子ども全員の分が用意される行列神社を出ると「何祭るや、ごじょ祭るや、長者殿の弔いで赤いツボケまいらせろ」と唱えながら集落内を進む。道の交叉する所などでは行列止めて人形持ち上げたりくっつけたしながら踊らせる途中で一休みした後、集落のはずれに着くと子どもが持っていた幡を人形の頭に刺し立てて踊らせ最後に男女人形抱き合わせる谷底向かって投げ捨てて行事が終わる。ムシボイの行事町内飯豊でも行われており、行事内容はほぼ同様であるが、飯豊では顔を書いた紙を人形貼り付けていることなどに相違見られる
 同種の行事は、かつては八戸市内を始め青森県南部地方の広い地域行われていたことが知られているが、現在ではほとんどの地域行われなくなっている。



英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「青森県南部地方の虫送り」の関連用語

1
4% |||||

青森県南部地方の虫送りのお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



青森県南部地方の虫送りのページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
文化庁文化庁
Copyright (c) 1997-2024 The Agency for Cultural Affairs, All Rights Reserved.

©2024 GRAS Group, Inc.RSS