青森県大石平遺跡出土品
主名称: | 青森県大石平遺跡出土品 |
指定番号: | 500 |
枝番: | 00 |
指定年月日: | 1995.06.15(平成7.06.15) |
国宝重文区分: | 重要文化財 |
部門・種別: | 考古資料 |
ト書: | |
員数: | 一括 |
時代区分: | 縄文 |
年代: | |
検索年代: | |
解説文: | 本件は、大石平遺跡から出土した縄文時代後期の資料一括である。 遺跡は、下北半島の太平洋側には、尾鮫【おぶち】沼をはじめとする湖沼群が見られるが、大石平遺跡はその湖沼群の北に位置する海岸段丘上、上北郡六ケ所村に所在する。昭和五十八~六十年、むつ小川原開発事業に先立ち約九〇、〇〇〇平方メートルが調査され、縄文時代早期から弥生時代にわたる多量な遺構・遺物が発見された。このうち、主体をなすものは縄文時代後期に属するものである。 本件は、竪穴住居跡四七軒、一〇〇〇基を超える土壙、遺物包含層から出土した縄文時代後期の遺物から、代表的なものを抽出した一括で、土器類二三箇、土偶を含む土製品類六二箇、石器類九七箇、石刀【せきとう】・冠状【かんじよう】石製品等の石製品類一六箇で構成される。土器類は深鉢形【ふかばちがた】・壺形【つぼがた】・鉢形【はちがた】の三形態があり、特に焼成・赤色塗彩後、頚部あるいは底部を切断し、それを墓壙に納めた頚部・底部切断壺形土器【せつだんつぼがたどき】は注目される。文様は隆線・沈線による幾何学文が組み合わされ、東北地方北半の縄文時代後期前半を特徴づけるものである。 また土製品は、大石平遺跡を代表する珍しいものが多い。ことに、乳幼児の手・足を楕円形の粘土板に押しつけた手形付【てがたつき】・足形付【あしがたつき】土製品四箇は背面に渦巻状の文様があり、さらに葺【きのこ】を忠実に模した葺形【きのこがた】土製品五箇、垂れ飾りのような鐸形【たくがた】土製品一三箇、複雑な文様が施文された冠状土製品二箇、ほぼ完形を含む土偶三箇等、注目すべきものが含まれる。 石製品には、鎌首状に先端部が屈曲するものを含む石刀五本、素材を土から石に変えて土製と同じように作られた冠状・円盤形の石製品六箇があり、これらも興味深い。 大石平遺跡出土品は、その遺物の質量共に縄文時代後期前半の下北半島の地域相をよく示しているのみならず、種々の土製品・石製品類に縄文時代の習俗を窺えるものが多く含まれている点で、学術的に貴重なものである。 |
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