でんじゃく‐りろん【電弱理論】
読み方:でんじゃくりろん
ワインバーグ=サラム理論
(電弱理論 から転送)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/10/08 11:07 UTC 版)
ワインバーグ=サラム理論(ワインバーグ=サラムりろん、英: Weinberg-Salam theory、WS理論)は、弱い相互作用と電磁相互作用を統一的に記述する電弱統一理論である。グラショウ=ワインバーグ=サラム理論(GWS理論)とも呼ばれる[1]。
- ^ 内山龍雄 12章
- ^ a b 1979年ノーベル物理学賞
- ^ Glashow (1961)
- ^ Particle Data Group
- ^ a b c d e f g Particle Data Group, Review of Particle Physics 10.
- ^ a b c 理論の段階では上下の粒子の区別はなく、ヒッグス機構により対称性が破れた後に区別が生じる。
- 1 ワインバーグ=サラム理論とは
- 2 ワインバーグ=サラム理論の概要
- 3 概要
- 4 内容
- 5 脚注
- 6 外部リンク
電弱理論
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/13 00:26 UTC 版)
詳細は「電弱相互作用」および「ワインバーグ=サラム理論」を参照 素粒子物理学の標準模型は、電磁相互作用と弱い相互作用を単一の電弱相互作用の2つの異なる面として説明する。この理論は1968年ごろにシェルドン・グラショー、アブドゥッサラーム、スティーヴン・ワインバーグにより発展され、3人は1979年にノーベル物理学賞を受賞した。ヒッグス機構は、3つの質量のあるゲージボソン(W+, W-, Z, 3つの弱い相互作用のキャリア)質量のない光子(γ, 電磁相互作用のキャリア)の存在を説明する。 電弱理論によると、非常に高いエネルギーにおいて宇宙にはヒッグス場の4つの成分があり、その相互作用は光子に似た4つの質量のないゲージボソンにより運ばれ、複素スカラーヒッグス場ダブレットを形成する。しかし、低いエネルギーでは、ヒッグス場の1つが真空期待値を獲得するため、このゲージ対称性は自発的に電磁気のU(1)対称性に破れる。この対称性の破れは3つの質量のないボソンを生成すると予想されるが、代わりに他の3つの場により統一され、ヒッグス機構を介して質量を獲得する。これらの3つのボソンの統合により、弱い相互作用のW+, W-, Zボソンが生成される。4番目のゲージボソンは電磁気の光子であり、質量がないままである。 この理論は、発見前にZボソンとWボソンの質量を予測するなど多くの予測を行ってきた。2012年7月4日、大型ハドロン衝突型加速器のCMSとATLASの実験チームは独立に、質量125–127 GeV/c2のこれまで未知のボソンを公式に発見したことを確認したことを発表した。このボソンのそれまでの振る舞いはヒッグス粒子と「一致」していたが、新しいボソンが何らかのタイプのヒッグス粒子であることを積極的に特定する前にさらにデータと分析が必要であるという注意を加えた。2013年3月14日までにヒッグス粒子が存在することが暫定的に確認された。 電弱対称性の破れスケールが下がった場合、破れていないSU(2)相互作用は最終的に閉じ込められる。SU(2)がそのスケールを超えて閉じ込められる代わりのモデルは、低エネルギーでは標準模型と定量的に類似しているが、対称性の破れを超えると劇的に異なる。
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