電子精霊たち
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/12 03:20 UTC 版)
サヤ すべての電子精霊の原型。グレンダンの真の意思。楽土。グレンダン王宮に存在する奥の院で長く眠りについていたが、「茨の目」を持つ者であるリーリンの訪れによって目覚める。リーリンに謝罪をし、この世界の成り立ちについて説明を行った。「己の望まないものを寄せ付けない」という能力を持っており対象を守護することが出来る。グレンダンでの決戦後は傷ついた身体を癒やすためにアイレインと共にリーリンの瞳の中に宿っている。 シュナイバル 仙鶯都市シュナイバルの電子精霊。半鳥半人の姿をしている。リグザリオ機関によって電子精霊を生み出す電子精霊の母。第三部では自分たちの意図にそぐわぬ行動を取るツェルニを敵として認識し、目覚めたジルドレイドにニーナの現状を伝えた。 ツェルニ 学園都市ツェルニの電子精霊。全身が金色に輝き、背丈は赤子ほどで、長い髪をたらした裸身の童女の姿をしており、言葉を話さずいつもニコニコとしている。電子精霊は成長することにより姿が変わるが、ツェルニはかつてニルフィリアにそのエネルギーを分け与えたために童女の姿のまま成長していない。その後ファルニールからエネルギーを分け与えられたことにより少女の姿に成長するが、今度はそのエネルギーをニーナを助けるために使い童女の姿に戻った。好奇心が旺盛なようで、しばしば中枢部から抜け出して整備を担当する機械科の生徒を慌てさせる。ニーナが1年生だった頃に彼女と出会い、それ以来彼女に懐いている。第三部ではニルフィリアを匿っていたことと、この世界の最大の敵であるレヴァンティンを受け入れたことをシュナイバルに咎められるが、一言も喋ろうとしないことに苛立ったシュナイバルの判断によって「全世界の敵」として認識されてしまう。 イラスト担当の深遊は、学園都市ツェルニのイメージカラーを優先し、本来の金色ではなく青色でツェルニを描くことが多い。また、テレビアニメでも青色をしている。 グレンダン 槍殻都市グレンダンの電子精霊。眠りについたサヤの代理としてグレンダンを動かしている。蒼銀色の豊かな毛並みを持つ犬のような姿をしているが、翼のような形状をした長い耳とさらに長い尾を持ち、脚には人間の女性のような五指がある。たびたびアルシェイラの前に現れて言葉を交わし、かつては自分も廃貴族であったかのようなことを仄めかしている。元々はグレンダンという名の別の都市の電子精霊だったがその都市は滅び廃貴族となり、その後槍殻都市によって捕えられた。その都市の滅びにはリンテンスとディックが立ち会っている。 メルニスク ツェルニのセルニウム鉱山に近づいてきた、廃墟と化した都市の電子精霊だった廃貴族。複雑に枝分かれした立派な角と、黄金色の体毛を持つ牡山羊の姿をしている。失われた都市に代わる新たな宿主を探してもと居た都市からツェルニへと移動し、違法酒事件の最中にディンに憑依したり、ツェルニの武芸者達の成長を促すために都市を汚染獣の縄張りへと向かうように暴走させるなどの波乱をもたらす。その後ニーナに憑依する。 マイアス 学園都市マイアスの電子精霊。茶色い小鳥の姿をしている。学園都市の電子精霊でありながら、ニーナの故郷シュナイバルの電子精霊と同じ系譜に属し、そのためシュナイバルとの繋がりを求める狼面衆に捕縛され、マイアスを訪れたリーリンを狼面衆との戦いに引き込む切っ掛けとなる。 ヴェルゼンハイム 礫砂都市ヴェルゼンハイムの電子精霊。元々は半人半獣の姿をしていたが廃貴族になった今は獣の姿をしている。フェイスマンシステムによって幽閉されていたが、ディックに解放され今は彼の内に存在している。本来サヤ以外には存在しないはずのシュナイバルの子ではない電子精霊。廃貴族になった後は、ディックに憑依している。 ディックと共にゼロ領域に入り、遂に怨敵の元へと到達する。だがイグナシスがとうに死んでいたことを知り、行き場をなくした怒りは世界に向けられ、何もかもを破壊するために動き出した。想念に反応するゼロ領域においてはほぼ無敵に近い存在だったが、アイレインとディックによってゼロ領域から押し出され現実空間へと降り立ち、ニーナと戦うことになる。 アーマドゥーン、ジシャーレ、テントリウム、ファライソダム ジルドレイドが従えていた4体の電子精霊。都市となることをやめた多くの電子精霊が結集した存在。アーマドゥーンは都市部が存在せず、土台と脚だけという非常に奇妙な姿の自律都市で、ジルドレイドの意のままに行動しており、他の三体と共に彼に憑依していたが、メルニクスによれば、4体とも廃貴族ではなく、自ら望んで都市にならずにジルドレイドに力を貸す道を選んだのだという。
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