鎮台制の師管とは? わかりやすく解説

鎮台制の師管(1873 - 1888)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/01/03 02:41 UTC 版)

師管」の記事における「鎮台制の師管(1873 - 1888)」の解説

1871年6月明治4年4月)に設置され鎮台は、2、4、6としだいに数を増やした管区明確になったのは4鎮台になった同年10月明治4年8月)だが、この時は兵力区域ともに鎮台間の格差大きく全国斉一制度とは言えなかった。 師管設けられたのは、鎮台条例改定により6鎮台設置され1873年明治6年1月である。このとき鎮台管轄軍管連隊管轄師管定められた。その条文によれば戦時に一師を興すに足るをもって師管名付けたのである第2条)。6つ軍管のうち東京第1軍管大阪第4軍管が各3師管、第2、第3、第5、第6は各2師管を持つ(第1条)。北海道には鎮台置かれず、師管もなかったが(第5条)、屯田兵設置計画があった。他に天皇護衛位置づけられた近衛師管を持たなかった。師管には番号付けられたが、連隊所在地地名東京師管佐倉師管などとも呼ばれた第1条第3条)。師管ごとに歩兵1個連隊置かれ管内反乱鎮圧備えた第7条)。師管管内には40か所の営所置かれ14本営あわせて全国54か所に駐屯した(第4条)。 鎮台制のもとで、多く権限軍管鎮台)に置かれ師管連隊)の権限多くなかった。特に、鎮台所在地置かれ師管では、管内行使するすべての権限鎮台司令部が行使したので、所在地連隊作戦部隊として行動するのみであった鎮台所在しない師管では、連隊長司令官として師管対す権限持った1877年明治10年1月20日師管営所官員条例制定されて、その権限細かく規定された。司令官最重要任務管内の「草賊」、つまり国内反乱の鎮圧にあり(第1条)、不穏な情勢偵察し第5条)、政府中央鎮台との連絡猶予がない緊急時地方官要請出動することができた(第6条)。 1885年明治18年5月鎮台条例改正で、軍管治め鎮台司令官戦時師団長となり、師管旅団長担任することになった第1条)。また、1軍管に一律に2師管置かれることになり(第1条)、3師管をもっていた東京大阪では、東京軍管の高崎大阪軍管の大津師管廃された。1師管には2個歩兵連隊属したので、6軍管師団12師管旅団24歩兵連隊で、以前比べて10連隊の増である。師管すなわち旅団番号新たに振り直され旧師管の番号連隊受け継がれた。屯田兵がいる北海道第7軍管師管がなく、近衛師管持たないのは、以前と同様である。この改正では、鎮台所在地以外にある師管旅団長営所司令官となり、鎮台司令官準じて騒擾鎮圧等の任にあたることが定められた(第29条、30条)。 またこの1885年明治18年改正では、師団旅団出征したときの軍管師管事務について初め規定設けられた。鎮台司令官征戦するときには代わり鎮台司令官置かれ旅団長征戦するときにはその次官師管の留後の事務を代理することとされた(第6条)。 ここまで説明した鎮台制の師管は、のちの師団制で旅管へ、そして連隊区へと継承された。下に師管から連隊区への用語変遷掲げる。これより後に説明する師団制師管は、鎮台制軍管継承したのである師管から連隊区への変遷地区名 置かれる軍隊 司令官 1873 - 1885 師管 歩兵連隊 連隊長 1885 - 1888 師管 歩兵旅団 旅団長 1888 - 1896 旅管 歩兵旅団 旅団長 1896-1946 連隊区 歩兵連隊 連隊区司令官

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