選帝侯時代とは? わかりやすく解説

選帝侯時代

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/23 05:23 UTC 版)

アウグスト2世 (ポーランド王)」の記事における「選帝侯時代」の解説

1670年ヨハン・ゲオルク3世デンマーク王フレデリク3世の娘アンナ・ソフィーとの間の下の息子として、ドレスデン生まれた次男だったアウグスト選帝侯の座を継ぐことは出来ず1691年9月12日に父が死ぬと兄ヨハン・ゲオルク4世選帝侯公国相続した1693年1月20日アウグストブランデンブルク=バイロイト辺境伯クリスティアン・エルンストの娘クリスティアーネ・エーベルハルディーネと結婚し夫妻には一人息子フリードリヒ・アウグスト(後のアウグスト3世)が生まれたヴェネツィアカーニヴァル遊覧した際、兄ヨハン・ゲオルク4世愛妾マグダレーネ・ジビレ・フォン・ナイトシュッツから天然痘うつされた。1694年7月24日、兄が嫡出子残さないまま急死したため、アウグストフリードリヒ・アウグスト1世として選帝侯継いだ1696年大トルコ戦争におけるドナウ川方面司令官任命されたが、一向に戦果挙げられず翌1697年プリンツ・オイゲン交代させられた。 ポーランド・リトアニア共和国国王選挙に出る資格を得るため、アウグストカトリック改宗したザクセン選帝侯たちは伝統的に宗教改革擁護者」と呼ばれ選帝侯国はドイツにおける福音主義教会拠点であったため、アウグスト改宗世間を驚かすものであったが、何ら抗議を受ける事はなかった。しかしカトリック教徒となったザクセン選帝侯は、帝国議会における新教徒派の指導者地位ブランデンブルク=プロイセン奪われることになり、ザクセン選帝侯ザクセン宗教的一体性保障して来たため、アウグスト改宗によって福音主義教会信徒臣民一部公国離れることになったアウグスト王位獲得野心のために、ザクセン国庫から出され莫大な資金ポーランドの貴族聖職者への賄賂消え同時代人アウグスト王座への執念を「ポーランドへの投機」と呼んで嘲った神聖ローマ帝国において、カトリック諸侯会議対抗する新教徒諸侯会議の議長役はザクセン選帝侯決まっており、アウグストカトリックありながら議長務めることになった帝国内におけるアウグスト教会政策正統派ルター主義だったが、後にはカトリック絶対主義変わった帝国内の新教徒諸侯残り2人新教徒選帝侯ハノーファーブランデンブルク=プロイセン)は、ザクセン新教徒陣営一貫して居続けるかどうか不安に感じていた。アウクスブルクの和議により、アウグスト理論上カトリック公国体制宗教設定することが可能であり、少なくともカトリック臣民に完全な宗教的自由を与え権限持っていたが、これらの権限が行使されることはなかった。ザクセンその後ルター派領邦であり続け少数カトリック教徒住民には何の参政権市民権与えられなかった。 1717年になると、状況をさらに錯綜させるような問題浮上したポーランドドイツの2国におけるアウグスト王朝的野心を満たすためには、彼の後継者カトリックである必要があるというのである5年後アウグスト嗣子フリードリヒ・アウグストカトリック改宗したことが公に発表された。ザクセン人々憤慨し反発起きたカトリックへの改宗便宜的なものではなく内実伴ったものだということ明らかになったためである。 アウグストの妻クリスティアーネは夫の改宗には従わず熱烈なルター派であり続けた。彼女はポーランドでの夫の戴冠式にも参加せずドレスデン郊外孤独な生活を送り、その頑なな態度には賛否両論があった。

※この「選帝侯時代」の解説は、「アウグスト2世 (ポーランド王)」の解説の一部です。
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