過食実験と体格の変化
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/28 04:37 UTC 版)
2013年、イングランド人のサム・フェルサム(Sam Feltham)は、1日に5000kcalを超えるエネルギーを摂取する過食実験を自らの身体で実施した。彼は、「カロリーはカロリーである」(『A calorie is a calorie』)「自分が消費する以上の量のエネルギーを摂取するからヒトは太るのだ」とする理論に対して疑念を抱いていた。 最初の21日間で栄養素の構成比を「脂肪53%(461.42g)、タンパク質37%(333.2g)、炭水化物10%(85.2g)」(「低糖質・高脂肪な食事」)に設定し、1日に「5794kcal」のエネルギーを摂取する生活を21日間続けた。21日後、フェルサムの体重は1.3kg増加したが、腰回りは3cm縮んだ。フェルサムの身体からは脂肪が減り、除脂肪体重が増加し、身体は引き締まった。この高脂肪食で、フェルサムは余剰分のカロリーが56645kcalにも及んだが、全く太りはしなかった。 次に、フェルサムは摂取エネルギーの構成比を「炭水化物64%(892.7g)、タンパク質22%(188.65g)、脂肪14%(140.8g)」(「高糖質・低脂肪な食事」)に変え、1日の摂取エネルギーを「5793kcal」に調節し、再び21日間過ごした。21日後、フェルサムの体重は7.1kg増加し、腰回りは9.25cm膨らみ、顎の脂肪も膨らんでいた。なお、この「炭水化物の摂取を増やし、脂肪の摂取を減らす食事」は、アメリカ糖尿病協会(The American Diabetes Association)やアメリカ心臓協会(The American Heart Association)が推奨している「栄養バランスのとれた食事」であり、栄養学の「権威」が推奨する食事とほとんど変わらない。炭水化物が多く、脂肪が少ない食事で体重が大幅に増加したことについて、カナダの腎臓内科医ジェイスン・ファン(Jason Fung)は「カロリー以外の別の要素が働いている」「カロリーよりも遥かに複雑な現象が起こっていることは明白だ」と記述している。この過食実験について、栄養生化学と生理学の研究者、ビル・ラガコス(Bill Lagakos)は「素晴らしい」「カロリーとは単なる道具でしかない」と述べている。 もう1つの実験として、フェルサムは「ヴィーガン食」(Vegan Diet, 完全菜食)による過食実験も実施した。ヴィーガン食は基本的に「高糖質・低タンパク・低脂肪」な食事である。1日の摂取エネルギーを「5794kcal」に調節したヴィーガン食で再び21日間過ごした。21日後、フェルサムの体重は4.7kg増加し、腰回りは7.75cm膨らみ、顎の脂肪も膨らみ、体脂肪率は12.9%から15.5%に上昇した。 フェルサムはこれらの過食実験を通して、 「(脂肪が豊富で炭水化物が少ない食事を摂り続けても太らなかったことについて)簡単に言うなら、『食べ物に含まれる脂肪分には、ヒトを太らせる作用は無い』ということである」 「炭水化物の摂取を増やし、脂肪の摂取を減らしたところで、あなたが食べた炭水化物は体内で脂肪に変わる」 「精製された炭水化物を食べ続けていれば、身体に生化学的な損傷が発生し、インスリン抵抗性を初めとする疾患を惹き起こすだろう」 「体重を管理する方法について、『食べる量を減らして運動量を増やせ』としばしば言われるが、これは誰の何の役にも立たない、愚鈍で疎慢な『助言』である」 「精製された炭水化物のような『偽物の食べ物』ではなく、肉や卵のような『本物の食べ物』を食べよう」 「脂肪が豊富な肉・魚・卵・ナッツ類、緑色野菜は食べたいだけ食べて構わない」 「炭水化物を食べ続けている限り、あなたの身体から脂肪は減らない」 「肥満や病気が蔓延しているのは、人々が『食べ過ぎるから』ではなく、『偽物の食べ物を食べるから』だ」 「医療関係者に言いたいのは、患者に対して『偽物の食べ物』を減らし、『本物の食べ物』を食べるよう促すことだ」 「各国の政府は、食事に関する政策を改め、『偽物の食べ物』を排除し、砂糖会社への補助金を停止すべきである」 と述べている。
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過食実験と体格の変化
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/30 13:56 UTC 版)
2013年、イングランド人のサム・フェルサム(Sam Feltham)は、1日に5,000 kcalを超えるエネルギーを摂取する過食実験を自らの身体で実施した。彼は、「カロリーはカロリーである」(『A calorie is a calorie』)「自分が消費する以上の量のエネルギーを摂取するからヒトは太るのだ」とする理論に対して疑念を抱いていた。 最初の21日間で栄養素の構成比を「脂肪53% (61.42 g)、タンパク質37% (333.2 g)、炭水化物10% (85.2 g)」(「低糖質・高脂肪な食事」)に設定し、1日に「5,794 kcal」のエネルギーを摂取する生活を21日間続けた。21日後、フェルサムの体重は1.3 kg増加したが、腰回りは3 cm縮んだ。フェルサムの身体からは脂肪が減り、除脂肪体重が増加し、身体は引き締まった。この高脂肪食で、フェルサムは余剰分のカロリーが56,645 kcalにも及んだが、全く太りはしなかった。 次に、フェルサムは摂取エネルギーの構成比を「炭水化物64% (892.7 g)、タンパク質22% (188.65 g)、脂肪14% (140.8 g)」(「高糖質・低脂肪な食事」)に変え、1日の摂取エネルギーを「5,793 kcal」に調節し、再び21日間過ごした。21日後、フェルサムの体重は7.1 kg増加し、腰回りは9.25 cm膨らみ、顎の脂肪も膨らんでいた。なお、この「炭水化物の摂取を増やし、脂肪の摂取を減らす食事」は、アメリカ糖尿病協会(The American Diabetes Association)やアメリカ心臓協会 (The American Heart Association)が推奨している「栄養バランスのとれた食事」であり、栄養学の「権威」が推奨する食事とほとんど変わらない。炭水化物が多く、脂肪が少ない食事で体重が大幅に増加したことについて、カナダの腎臓内科医ジェイスン・ファン (Jason Fung)は「カロリー以外の別の要素が働いている」「カロリーよりも遥かに複雑な現象が起こっていることは明白だ」と記述している。この過食実験について、栄養生化学と生理学の研究者、ビル・ラガコス (Bill Lagakos) は「素晴らしい」「カロリーとは単なる道具でしかない」と述べている。 もう1つの実験として、フェルサムは「ヴィーガン食」(Vegan Diet, 完全菜食)による過食実験も実施した。ヴィーガン食は基本的に「高糖質・低タンパク・低脂肪」な食事である。1日の摂取エネルギーを「5,794 kcal」に調節したヴィーガン食で再び21日間過ごした。21日後、フェルサムの体重は4.7 kg増加し、腰回りは7.75 cm膨らみ、顎の脂肪も膨らみ、体脂肪率は12.9%から15.5%に上昇した。 フェルサムはこれらの過食実験を通して、 「(脂肪が豊富で炭水化物が少ない食事を摂り続けても太らなかったことについて)簡単に言うなら、『食べ物に含まれる脂肪分には、ヒトを太らせる作用は無い』ということである」 「炭水化物の摂取を増やし、脂肪の摂取を減らしたところで、あなたが食べた炭水化物は体内で脂肪に変わる」 「精製された炭水化物を食べ続けていれば、身体に生化学的な損傷が発生し、インスリン抵抗性を初めとする疾患を惹き起こすだろう」 「体重を管理する方法について、『食べる量を減らして運動量を増やせ』としばしば言われるが、これは誰の何の役にも立たない、愚鈍で疎慢な『助言』である」 「精製された炭水化物のような『偽物の食べ物』ではなく、肉や卵のような『本物の食べ物』を食べよう」 「脂肪が豊富な肉・魚・卵・ナッツ類、緑色野菜は食べたいだけ食べて構わない」 「炭水化物を食べ続けている限り、あなたの身体から脂肪は減らない」 「肥満や病気が蔓延しているのは、人々が『食べ過ぎるから』ではなく、『偽物の食べ物を食べるから』だ」 「医療関係者に言いたいのは、患者に対して『偽物の食べ物』を減らし、『本物の食べ物』を食べるよう促すことだ」 「各国の政府は、食事に関する政策を改め、『偽物の食べ物』を排除し、砂糖会社への補助金を停止すべきである」 と述べている。
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過食実験と体格の変化
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/23 02:57 UTC 版)
「アトキンスダイエット」の記事における「過食実験と体格の変化」の解説
2013年、イングランド人のサム・フェルサム(Sam Feltham)は、1日に5000kcalを超えるエネルギーを摂取する過食実験を自らの身体で実施した。彼は、「カロリーはカロリーである」(『A calorie is a calorie』)「自分が消費する以上の量のエネルギーを摂取するからヒトは太るのだ」とする理論に対して疑念を抱いていた。 最初の21日間で栄養素の構成比を「脂肪53%(461.42g)、タンパク質37%(333.2g)、炭水化物10%(85.2g)」(「低糖質・高脂肪な食事」)に設定し、1日に「5794kcal」のエネルギーを摂取する生活を21日間続けた。21日後、フェルサムの体重は1.3kg増加したが、腰回りは3cm縮んだ。フェルサムの身体からは脂肪が減り、除脂肪体重が増加し、身体は引き締まった。この高脂肪食で、フェルサムは余剰分のカロリーが56645kcalにも及んだが、全く太りはしなかった。 次に、フェルサムは摂取エネルギーの構成比を「炭水化物64%(892.7g)、タンパク質22%(188.65g)、脂肪14%(140.8g)」(「高糖質・低脂肪な食事」)に変え、1日の摂取エネルギーを「5793kcal」に調節し、再び21日間過ごした。21日後、フェルサムの体重は7.1kg増加し、腰回りは9.25cm膨らみ、顎の脂肪も膨らんでいた。なお、この「炭水化物の摂取を増やし、脂肪の摂取を減らす食事」は、アメリカ糖尿病協会(The American Diabetes Association)やアメリカ心臓協会(The American Heart Association)が推奨している「栄養バランスのとれた食事」であり、栄養学の「権威」が推奨する食事とほとんど変わらない。炭水化物が多く、脂肪が少ない食事で体重が大幅に増加したことについて、カナダの腎臓内科医ジェイスン・ファン(Jason Fung)は「カロリー以外の別の要素が働いている」「カロリーよりも遥かに複雑な現象が起こっていることは明白だ」と記述している。この過食実験について、栄養生化学と生理学の研究者、ビル・ラガコス(Bill Lagakos)は「素晴らしい」「カロリーとは単なる道具でしかない」と述べている。 もう1つの実験として、フェルサムは「ヴィーガン食」(Vegan Diet, 完全菜食)による過食実験も実施した。ヴィーガン食は基本的に「高糖質・低タンパク・低脂肪」な食事である。1日の摂取エネルギーを「5794kcal」に調節したヴィーガン食で再び21日間過ごした。21日後、フェルサムの体重は4.7kg増加し、腰回りは7.75cm膨らみ、顎の脂肪も膨らみ、体脂肪率は12.9%から15.5%に上昇した。 フェルサムはこれらの過食実験を通して、 「(脂肪が豊富で炭水化物が少ない食事を摂り続けても太らなかったことについて)簡単に言うなら、『食べ物に含まれる脂肪分には、ヒトを太らせる作用は無い』ということである」 「炭水化物の摂取を増やし、脂肪の摂取を減らしたところで、あなたが食べた炭水化物は体内で脂肪に変わる」 「精製された炭水化物を食べ続けていれば、身体に生化学的な損傷が発生し、インスリン抵抗性を初めとする疾患を惹き起こすだろう」 「体重を管理する方法について、『食べる量を減らして運動量を増やせ』としばしば言われるが、これは誰の何の役にも立たない、愚鈍で疎慢な『助言』である」 「精製された炭水化物のような『偽物の食べ物』ではなく、肉や卵のような『本物の食べ物』を食べよう」 「脂肪が豊富な肉・魚・卵・ナッツ類、緑色野菜は食べたいだけ食べて構わない」 「炭水化物を食べ続けている限り、あなたの身体から脂肪は減らない」 「肥満や病気が蔓延しているのは、人々が『食べ過ぎるから』ではなく、『偽物の食べ物を食べるから』だ」 「医療関係者に言いたいのは、患者に対して『偽物の食べ物』を減らし、『本物の食べ物』を食べるよう促すことだ」 「各国の政府は、食事に関する政策を改め、『偽物の食べ物』を排除し、砂糖会社への補助金を停止すべきである」 と述べている。
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過食実験と体格の変化
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/13 14:59 UTC 版)
2013年、イングランド人のサム・フェルサム(Sam Feltham)は、1日に5000kcalを超えるエネルギーを摂取する過食実験を自らの身体で実施した。彼は、「カロリーはカロリーである」(『A calorie is a calorie』)「自分が消費する以上の量のエネルギーを摂取するからヒトは太るのだ」とする理論に対して疑念を抱いていた。 最初の21日間で栄養素の構成比を「脂肪53%(461.42g)、タンパク質37%(333.2g)、炭水化物10%(85.2g)」(「低糖質・高脂肪な食事」)に設定し、1日に「5794kcal」のエネルギーを摂取する生活を21日間続けた。21日後、フェルサムの体重は1.3kg増加したが、腰回りは3cm縮んだ。フェルサムの身体からは脂肪が減り、除脂肪体重が増加し、身体は引き締まった。この高脂肪食で、フェルサムは余剰分のカロリーが56645kcalにも及んだが、全く太りはしなかった。 次に、フェルサムは摂取エネルギーの構成比を「炭水化物64%(892.7g)、タンパク質22%(188.65g)、脂肪14%(140.8g)」(「高糖質・低脂肪な食事」)に変え、1日の摂取エネルギーを「5793kcal」に調節し、再び21日間過ごした。21日後、フェルサムの体重は7.1kg増加し、腰回りは9.25cm膨らみ、顎の脂肪も膨らんでいた。なお、この「炭水化物の摂取を増やし、脂肪の摂取を減らす食事」は、アメリカ糖尿病協会(The American Diabetes Association)やアメリカ心臓協会(The American Heart Association)が推奨している「栄養バランスのとれた食事」であり、栄養学の「権威」が推奨する食事とほとんど変わらない。炭水化物が多く、脂肪が少ない食事で体重が大幅に増加したことについて、カナダの腎臓内科医ジェイスン・ファン(Jason Fung)は「カロリー以外の別の要素が働いている」「カロリーよりも遥かに複雑な現象が起こっていることは明白だ」と記述している。この過食実験について、栄養生化学と生理学の研究者、ビル・ラガコス(Bill Lagakos)は「素晴らしい」「カロリーとは単なる道具でしかない」と述べている。 もう1つの実験として、フェルサムは「ヴィーガン食」(Vegan Diet, 完全菜食)による過食実験も実施した。ヴィーガン食は基本的に「高糖質・低タンパク・低脂肪」な食事である。1日の摂取エネルギーを「5794kcal」に調節したヴィーガン食で再び21日間過ごした。21日後、フェルサムの体重は4.7kg増加し、腰回りは7.75cm膨らみ、顎の脂肪も膨らみ、体脂肪率は12.9%から15.5%に上昇した。 フェルサムはこれらの過食実験を通して、 「(脂肪が豊富で炭水化物が少ない食事を摂り続けても太らなかったことについて)簡単に言うなら、『食べ物に含まれる脂肪分には、ヒトを太らせる作用は無い』ということである」 「炭水化物の摂取を増やし、脂肪の摂取を減らしたところで、あなたが食べた炭水化物は体内で脂肪に変わる」 「精製された炭水化物を食べ続けていれば、身体に生化学的な損傷が発生し、インスリン抵抗性を初めとする疾患を惹き起こすだろう」 「体重を管理する方法について、『食べる量を減らして運動量を増やせ』としばしば言われるが、これは誰の何の役にも立たない、愚鈍で疎慢な『助言』である」 「精製された炭水化物のような『偽物の食べ物』ではなく、肉や卵のような『本物の食べ物』を食べよう」 「脂肪が豊富な肉・魚・卵・ナッツ類、緑色野菜は食べたいだけ食べて構わない」 「炭水化物を食べ続けている限り、あなたの身体から脂肪は減らない」 「肥満や病気が蔓延しているのは、人々が『食べ過ぎるから』ではなく、『偽物の食べ物を食べるから』だ」 「医療関係者に言いたいのは、患者に対して『偽物の食べ物』を減らし、『本物の食べ物』を食べるよう促すことだ」 「各国の政府は、食事に関する政策を改め、『偽物の食べ物』を排除し、砂糖会社への補助金を停止すべきである」 と述べている。
※この「過食実験と体格の変化」の解説は、「痩身」の解説の一部です。
「過食実験と体格の変化」を含む「痩身」の記事については、「痩身」の概要を参照ください。
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