誕生過程とは? わかりやすく解説

誕生過程

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/19 04:02 UTC 版)

ウルトラマン」の記事における「誕生過程」の解説

本作品の企画始動したのは、1965年8月ごろのことだった。当時第2クール制作中の『ウルトラQ』日曜19時台にて翌年1月からスタートとほぼ決定したことも追い風となり、TBSプロデューサーの栫井 巍(かこい たかし)円谷特技プロ企画文芸部室長金城哲夫中心となってさまざまなアイデア出されていったTBSはかなり早い段階で、4つの条件円谷特技プロ提示している。 海外へ番組販売考慮してカラーフィルム制作する。 「ベムラー」という、怪獣互角に戦える、正義モンスターシリーズ通じて主人公にする。 スピンオフとして『ウルトラQ』レギュラー俳優1人残す。 自然な展開のために怪獣事件専門に扱う公的機関 会議の中では「主人公怪獣では問題がある」という意見強く監修者円谷英二からも「スーパーマンのようなヒーローを」との提案出された。また、この時期円谷特技監督担当した東宝特撮映画で、人間味方する巨人凶暴な怪獣死闘展開する『フランケンシュタイン対地底怪獣』1965年東宝)が公開されており、この映画も本作品企画少なからず影響与えていると言われている。 ここでフジテレビ用に企画されていた番組『WoO』の「人間味方する友好的宇宙人活躍」というアイデア流用され、『科学特捜隊ベムラー』というSF活劇企画書作成された。この企画書では、「常識越えた事件専門に扱う科学特捜隊」と彼らに協力する正体不明正義宇宙人ベムラー設定されている。「飛行機事故消息を絶った主人公ヒーローになって生還する」という設定はこの時点ですでに見られるが、主人公ベムラーの関係は企画書には明記されていないまた、変身アイテムもなく、変身時に両腕掲げ忍術のようなポーズとっていた。 ベムラー容姿日本伝説上の生物烏天狗思わせるもので、関係者から「敵怪獣との区別がつきにくい」や「ヒーローとしてのキャラクター性が弱い」との指摘があった。そこで『ベムラー企画再検討され新たに科学特捜隊レッドマン』が企画されることとなった。この企画書では、正義怪獣ではなく甲冑思わせるような赤いコスチューム」をまとった謎の男として設定されている。身長は2メートルから40メートルまで伸縮自在設定されている。また、変身時間制限導入された。主人公ヒーローの関係についても「飛行機事故でサコミズを死なせ宇宙人レッドマン責任取ってサコミズの肉体借りる」と明記され、後の完成作品におけるウルトラマン設定基本的な部分完成していた。その一方レッドマン故郷X星人侵略滅亡していること、サコミズ本人はすでに死亡してその心はレッドマンであること、サコミズには人気歌手恋人由木ひかるがいることなど、完成作品との相違部分もある。 こうしてレッドマンデザイン幾分ヒーローになったものの、拵井はもっとシンプルインパクトのあるメタリックカラーを基調としたデザイン要求したまた、前述のように本作品はアメリカへのセールス前提としており、アメリカ事情に詳しいTBS編成企画部大谷乙彦らが輸出考慮して「今の形では外国人には受け入れられない。もっと無表情な鉄仮面のようなものの方が謎があっていい」などと提案した。こうして試行錯誤した結果ウルトラマンデザイン完成した。 「ベムラー」の名は、第1話登場する怪獣の名前として残された。

※この「誕生過程」の解説は、「ウルトラマン」の解説の一部です。
「誕生過程」を含む「ウルトラマン」の記事については、「ウルトラマン」の概要を参照ください。

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