規格の基本
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/19 04:45 UTC 版)
「Small Computer System Interface」の記事における「規格の基本」の解説
SCSIは何度か規格を更新し、速度の向上や機能の追加が行われている。 SCSI-1 1986年にANSIにて制定された最初の規格。HVD(電圧差動型)もこの時点で制定されている。 CCS (Common Command Set) SCSI-1制定後、色々と開発されたHDD以外の製品などの制御方式を統一するために業界が制定したコマンドセット。ANSIとは無関係である。 SCSI-2 1989年にANSIで制定。CCSをベースに、Fast10、16bit/32bit WIDE(要オプションケーブル)、ケーブル、ターミネータの抵抗値、コネクタ形状、パリティの必須化、記憶装置以外の周辺機器(モデム、スキャナ等)の接続機能等が規格化された。 Ultra SCSI 1992年にANSIで制定。WIDEの再定義、シリアルSCSI、Fast20等、包括的に様々な仕様が定義された。これ以降の機能追加 (Ultra2、U160、U320) はUltra SCSIの改訂と言う形で行われている。 SCSI-1や2という規格名より、Narrow SCSI、Fast SCSI、Wide SCSIなどという名称のほうが一般的である。またUltra SCSIの事をSCSI-2の次の規格のためSCSI-3だと良く勘違いされるが、実際にはSCSI-3という規格は存在せずUltra SCSIというのが規格の正式な名称である。 SCSIには、転送速度やバス幅以外にも電圧、伝送方式による違いがあり、現状、SE(シングルエンド)、HVD(ハイボルテージディファレンシャル)、LVD(低電圧差動型:ローボルテージディファレンシャル)の3種類の機器が流通している。SEとLVDに関してはピン互換性があり、また、電気的に相互に接続する事が可能となるよう設計されているが、HVDについては、電気的互換性が考慮されていないため、誤って接続すると機器の故障の原因となるので注意を要する。 規格一覧規格群規格省略形周波数速度(MB/s)バス幅最大バス長(m)備考LVDSEHVDSCSI-1 SCSI 5MHz 5 8bit 6 25 一般には単に「SCSI」と言えばこの規格 SCSI-2 Fast10 10MHz 10 3 FastSCSI SCSI-2 20 16bit FastWideSCSI SCSI-2 40 32bit 32bit FastWideSCSI Ultra SCSI Ultra/Fast20 U 20MHz 20 8bit 1.5 UltraSCSI 3台以下の場合SEで3m Ultra Wide UW 40 16bit Wide Ultra SCSI Ultra2 U2 40MHz 8bit 12 1台のみの場合25m 通常はU2Wが使われる Wide Ultra2 U2W 80 16bit Ultra160 U160 40MHz DDR 160 Ultra3 SCSI ドメインバリデーションを追加 Ultra320 U320 80MHz DDR 320 現行規格 Ultra640 U640 160MHz DDR 640 SE機器の接続は保証されない。廃案 Ultra1280 160MHz PAM-4 1280 実験及び一部仕様の策定 Ultra2560、Ultra5120 ロードマップのみ存在 Ultra327680 将来の展望としてここまで考えられていた(半ば冗談とも) また、パラレルSCSIの開発はU640(製品化はU320まで)で終了し、次世代のSCSIはシリアル (Serial Attached SCSI, SAS) で一本化される事になっている。
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