製品バリエーション詳細
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/08 09:41 UTC 版)
「TranTixxii」の記事における「製品バリエーション詳細」の解説
カラー (1) 干渉色バリエーションチタンは、チタン表面に必ず存在する無色透明の酸化皮膜(TiO2)によりプリズムの原理による光の屈折が発生する。この結果、干渉色(構造色)という独特の反射光による色彩が見られる。(一定の膜厚以上の酸化皮膜で顕著に光の屈折が発生) TranTixxiiでは、この酸化皮膜の膜厚をナノオーダーで制御することにより、光の屈折をコントロールし商品化。狙った特定色の屈折光を反射する厚みを作り出すことにより、多彩なバリエーションを展開している。 酸化皮膜の膜厚の制御は、製造時のナノオーダー制御に加えて、経年での変化の抑制が非常に難しい(チタン変色現象)。これを克服し製品化できる一定水準まで到達させた点が、TranTixxiiブランドならではの固有技術となっている。(世界初、量産メーカーで世界唯一) 2001年に新日鐵住金(旧新日鐵)が世界で初めて達成したチタン変色現象のメカニズム解明・変色原因除去技術がTranTixxiiブランドの核となる技術となっており、カラーバリエーションの展開も、この独自技術群を根拠としている。 現時点チタン製品の経年変色対策の困難さから、長期使用される目的のチタン素材でカラーバリエーションを展開する企業は世界でも希少である。 この技術は、2001年の製品化以来、理論上でのメカニズム説明に加え、理論が2016年時点実証上でも経年変化し変色していないことが裏付けられた。 (2) 物体色バリエーション(IPG)上記、干渉色展開の他、表面に窒化チタンイオンプレーティング技術による物体色のゴールドカラーをコーティングした色も展開している。ステンレス等他金属に対しても同技術適用は可能だが、ステンレスがチタンに比較して耐食性が劣ることから、屋外環境での使用には適さないものであった。 チタンに対する同技術適用により、屋外環境での使用も可能となり、一部寺社における内外装で金箔等の代替として使用される事例が存在する。 テクスチャー (1)ロールダル・ブラスト・その他圧延時の仕上ロールの転写によって表面の色調を整える方法の他、表面にショットブラストする方法等が存在し、これにより幅広く反射光の強さをコントロールしている。 (金属らしいピカピカした強い反射光から天然素材〈檜皮・石材等〉に近い鈍い反射光まで複数選択肢有) 主に景観条例上反射光に対する制御が求められる建築物の屋根や外壁等の用途に際して、技術が採用される事例が多い。 特に、横葺き・チタン本瓦(後述)という形で伝統建築での採用も多いが、表現した風合に合わせて反射光を抑えてマットに仕上げ、周囲と調和する形に仕上げている事例もある。瓦の場合はさらに、複数のテクスチャーの素材から作った製品をランダムに瓦葺きを行うことで、従来のセラミックによる焼物瓦同様の自然な風合いを表現している事例がある。 (2)HYPERBETA (結晶模様製品)独自の熱処理により、結晶模様を現出した製品も展開。 独特の風合いを持った製品に仕上がっており、その独特な個性より海外高級ホテルの壁面等、有名建築家による特徴あるデザインに使用事例有。 フォルム ブランドによる出荷製品そのものは、1.カラー×2.テクスチャーを表現した板状の製品だが、以降の造形を中心とした加工は加工企業により行われる。 加工に関するシミュレーション技術・固有ノウハウを新日鐵住金が保有しており、加工企業への技術提供・技術支援も積極的に実施している。チタンの加工経験のある企業が他金属に比較して相対的に少ないことから、鉄鋼・ステンレスおける取り組み以上に積極的である。
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