線路名称と愛称、路線系統名称
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/06 05:20 UTC 版)
「東北本線」の記事における「線路名称と愛称、路線系統名称」の解説
現在「東北本線」と呼ばれる線路は、日本鉄道の時代は「奥州線」と呼ばれたり、地図上では「東北鉄道」などの記載も見られたりしたが、同社の定款では「第一区」から「第五区」、国有化直前時点の定款では仙台駅を境に「本線南区」・「本線北区」と称していた。国有化後の1909年(明治42年)10月12日には国有鉄道線路名称(明治42年鉄道院告示第54号)により、当線は主な経由地(福島県・宮城県・岩手県・青森県)の地方名として定着していた「東北」を冠し「東北線の部 東北本線」となった。この時「東北線の部」に属していた路線は東北本線、山手線、常磐線、隅田川線、高崎線、両毛線、水戸線、日光線、岩越線、塩釜線、八ノ戸線の11路線であり、東北本線はこの中の「本線」とされ「東北線の部」の幹線であった。主要経由地の4県は明治以前の令制国では陸奥国(奥州)の地域であったが、戊辰戦争の戦後処理の一環で明治政府が出羽国(羽州)と共に1868年(明治元年)に分割(「陸奥国 (1869-)」参照)、これに伴い民権派が薩長土肥を『西南』と呼んだのに対し、旧奥羽両国を指す新名称として明治10年代から使用し、当線の改称時には一般化していた「東北」が採用された。 現在の東北本線では、当路線内運行の列車のほか、当線経由で他線各地に向かう列車も運行されている(地域輸送を参照)。こと東京駅 - 大宮駅間ではかつての国電である近距離電車(山手線・京浜東北線・埼京線)がそれぞれ専用の線路で運行されており、旅客案内上では「東北本線」や「東北線」ではなくこれらの系統名称が使用されている。上野駅を発着する黒磯駅までの中距離列車に対してはかつて「東北線」と呼ばれていたが、国鉄分割民営化後の1990年(平成2年)3月10日に宇都宮線という愛称が与えられた(命名経緯については「宇都宮線#「宇都宮線」の愛称制定後」を参照)。また、山手線池袋駅や新宿駅を発着する中距離列車も運行されるようになり、これらは2001年(平成13年)に東海道本線・横須賀線への直通運転へと発展し湘南新宿ラインという愛称が与えられた。このほか中央本線(中央線)・常磐線(常磐線快速)や高崎線の列車も当路線に乗り入れており、東京駅 - 上野駅間を経由して東海道線と宇都宮線・高崎線・常磐線を直通する系統は上野東京ラインと呼ばれている。
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