緋龍王・四龍
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/20 04:00 UTC 版)
高華国の建国神話では赤い龍神が人間となり、国を成したという。火の部族には緋龍王信仰の者が多い。四龍は龍神の力を持つ戦士で、緋龍王を守った。現代では四龍の実在は神官が知っているのみである。何らかの形で里の存在を知った賊が、侵入してくることもあるようで、里は移動することが多い。オギ曰く戦場に四龍が出ると噂になっており、四龍と共に赤い髪の女が現れるために緋龍王信仰の者が多い火の部族にはひと目見たいと探している者もいる。 緋龍王 声 - 大川透(テレビアニメ)/新垣樽助(OAD) 高華王国を平定したと言われている初代高華王国国王で、赤い髪の持ち主。戦乱混迷極める人間界を憐れんだ赤い龍神が天界から地上へ下り、人間となり緋龍王と呼ばれるようになった。人間となってからはこれと言って不思議な力は持たず、普通の人間であったらしい。憎まれ裏切られても人間を愛しており、その身が打ち滅ぼされそうになろうとも、「人間など滅ぼし天界に帰ろう」と告げる四龍の求めには応じなかった。そのため緋龍王を愛していた四龍により、せめて緋龍王を守れるようにと四龍の分身として四龍の戦士を賜った。また、戦のない永遠の平穏を夢見ていたが、終わらない争いに心を痛めていた。最期は病がちになり、四龍を残し永遠の眠りに就いた。ゼノ曰く「普通の人間」で、生前には五人の子供がおり、ヨンヒとその息子スウォンは末裔にあたる存在。 四龍の戦士 四龍とも略される。権力を欲する人間達によって緋龍王が打ち滅ぼされそうになった時に天界から舞い降りた白・青・緑・黄の四体の龍により、それぞれの血を与えられた人間の戦士。ある者は何をも引き裂く鋭い爪を、ある者は彼方まで見通す眼を、ある者は天高く跳躍する脚を、ある者は傷つかない頑丈な体を与えられた。戦士達は部族を率いて緋龍王を守り国の混乱を鎮めた。やがて戦い疲れた緋龍王は眠りに就き、役目を終えた戦士達は自らの力を人間の手に余るものと考え姿を消した。 四龍の戦士の力は子孫達へと受け継がれており、彼らは現在でも各地の隠れ里で生活しながら移動をしてきた。そのために四龍の戦士の居所は中々掴めないが、白龍の里だけは移動していないので所在が伝わっている。四龍の里が登場したのは白龍と青龍だけで、物語開始後に既に緑龍と黄龍は本人達が別の場所にいたため、所在不明である。また、四龍の戦士は血を分けた兄弟のような存在であるため、お互いの気配を感じ取ることが出来る。 緋龍城は龍神の加護が強く、城から遠のくと四龍の力が弱る。黄龍以外は体があまり丈夫でなく、緋龍城から離れすぎると病への抵抗力が子供のように低くなる。また、代々早世である。 龍神の力は里の人間の一人にしか発現しないが、新たに産まれた子が四龍の特徴を持っていると龍神の力は数年かけて古い龍(先代)から新しい龍(当代)に移る。先代が力を失うに連れて当代の力が増し、先代は龍神の力を完全に失うと死亡する。先代と当代が親子とは限らないが、白龍の場合は父から息子のキジャに力が受け継がれた。 四龍に対する里人の扱いは里によって異なり、白龍の里では緋龍王と共に崇拝されていたが、青龍の里では「見た者を石に変える呪いの目を持つ者」として忌まれていた。緑龍の里では足に鎖をつけて幽閉していた。 白龍の里 最初に登場した四龍の里で、国境近くの山の中腹にあり霧深き幻の里とのこと。キジャの育った里で四龍の里の中で唯一移動していない里でもある。キジャが婆と呼ぶ老女が取り仕切っており、他の里人は少々排他的ながらも緋龍王や白龍に対して強い敬意を抱いている。そのため赤髪信仰でもあるのかと思うくらいヨナの髪色に反応し、ヨナたちに対して極めて好意的だった。また、各地に情報屋を飛ばしており、外部のことや他の四龍のことにはある程度詳しく敏感らしい。 青龍の里 国境近くの岩山を掘り抜いて作られたシンアの育った里。元は地の部族の土地にあったが、ある日忽然と消えたらしい。一行が訪ねてきて青龍の名を出してもはぐらかし、赤い髪を見ても反応もなかった。龍の力を呪いのように考えており、いつからか代々青龍には面を被せる掟になっている。そのため、シンアも生まれてすぐ面を被せられて育った。里人は青龍の眼を見たら石になると信じているようで、異常なほどシンアを恐れていた。他の龍の存在は一応知っていたようだが、シンアは緋龍王の伝説も四龍のことも教えられずに育ったらしい。白龍の里とは対照的な里。 緑龍の里 ジェハが幼少時に育った里。水の部族の端っこの田舎で普通の村を装っている。 過去に緑龍の力が外部に漏れた際に里人が蹂躙されたため、決して外部に漏れないように長い年月を掛け流浪してひっそり生きていた。その経緯から代々緑龍は空に飛んでいけないように、両手両足を鎖に繋がれて育てられていた。ジェハが先代から緋龍王の伝説を教えられていることから、一応ある程度のことは語り継がれている様子である。緑龍を疫病神のように忌避している点は青龍の里と同じ。
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