第7巻「グルマン定期便(グルマンライナー)」
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/02 07:02 UTC 版)
「戦場ロマン・シリーズ」の記事における「第7巻「グルマン定期便(グルマンライナー)」」の解説
初版 1981年6月10日(ISBN 978-4253063883) グルマン定期便 ロッキー・チェンバレンとジャック・ホーソンのコンビ物。例によって食糧の輸送任務に就くロッキーとジャック。輸送機のコンパスは壊れていたものの、無事に飛行場に着陸……と思いきや、そこは目的の飛行場とは正反対にあるドイツ軍の飛行場であり、V2ロケット燃料の精製工場だった。小麦粉、ジャガイモといった大量の食糧しかないのに、ロッキーとジャックは脱出と工場破壊を試みる。 双頭の鷲の空 大玉 金一郎、大玉 金二郎は一卵性双生児の兄弟。二式複座戦闘機(甲型)に二人で乗って防空任務に当たっていたが、機体性能は主に武装面で非力であった。やがて、待望の機首武装を大型のホ203に換装し、操縦席後部キャノピー上に斜め銃を装備した丁型が配備されてくる。丁型の初戦で戦果を挙げたものの、斜め銃が脱落したため、後席にいたほうが死亡。基地で生き残ったのはどちらだと問われるが、自分は金一郎でもあり金二郎でもあると答えられなかった。 白骨の吠える丘 40mm機関砲を積んだハリケーンIIDで砂漠の空をゆくヘンドリー。彼のささやかな楽しみは、砂漠の廃墟に着陸し、そこの泉で一服することだった。だが、その一服をドイツ戦車兵と、遺跡に眠る無数の白骨が邪魔する。 ジーク・リンデンの男 大戦末期。バイヤー中尉の派遣先、ジーク・リンデン基地は甲冑を着こんで着任した中尉に騎士叙勲を行うゼアラー大佐と従卒エルマーしかいない飛行場だった。エルマーの言では大佐は基地防衛用に一個戦闘機大隊を要求したのだという。連合軍の進路からも外れており、戦略的価値もなさそうな基地に連合軍が向かってくる。実は気が触れたふりをしていただけだったゼアラー大佐がその理由を話す。この基地の滑走路は白金(プラチナ)のインゴットを敷き詰めて作ってあるのだった。敗戦濃厚となった総統は自己保身のために、この白金を連合軍に渡そうとしていたのだ。この白金はドイツ国民のものであり、独裁者にも連合軍にも渡さない。ゼアラー大佐の最後の命令、それは滑走路に仕掛けた爆薬を空から起爆させることだった。 ラプンツェルの神話 Fi 156を駆り、金次第で誰でも逃がすドイツ兵「逃がし屋フリッツ」に、娘を人質に捕られて総統暗殺を要求された老将ウィーゼルが救出を依頼する。その娘は、昔話のラプンツェル同様、高くそびえる山塞に囚われていた。 王者(ファラオ)の砂丘 ファラオの地エジプト侵攻を目指すハンセンたちの前に、ドイツ本国からのグライダーが不時着する。その中には試作品の最新最強戦車の車体と、技師が乗っていた。車体だけでは話にならんというハンセンに、技師は砲塔を乗せたもう一機のグライダーを捜すよう頼む。そのもう一機が見つかったとき、最強の虎が砂漠に吼える。
※この「第7巻「グルマン定期便(グルマンライナー)」」の解説は、「戦場ロマン・シリーズ」の解説の一部です。
「第7巻「グルマン定期便(グルマンライナー)」」を含む「戦場ロマン・シリーズ」の記事については、「戦場ロマン・シリーズ」の概要を参照ください。
- 第7巻「グルマン定期便」のページへのリンク