第6軍団がヒースの師団を崩壊させ、第24軍団が支援した
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「第三次ピーターズバーグの戦い」の記事における「第6軍団がヒースの師団を崩壊させ、第24軍団が支援した」の解説
ジョン・ギボン少将のジェームズ軍第24軍団は、第6軍団の左手でボイドトン板張り道路を越えた南東にある南軍主前線を強襲することで、突破口を広げることができなかった。地面があまりにぬかるみ、湿気ていたので横切ることが出来なかったからだった。グラントはオード少将に、第24軍団にはその代わりに第6軍団の後ろについて行かせて、突破口を利用するよう命じた。オードはロバート・S・フォスター准将の師団全軍と、第24軍団ジョン・W・ターナー准将師団から2個旅団の大半を、ライトの軍団の後に付かせ、予備隊だった第25軍団ウィリアム・バーニー准将師団はそのまま予備隊にしておいた。ターナー師団のトマス・M・ハリス准将の旅団は、守備隊が脱出した後で、ライトの突破口の南西にある南軍前線の一部を占領した。 ジョセフ・ハンブリン大佐(名誉准将)の旅団にはペンシルベニア第119歩兵連隊とニューヨーク第65志願歩兵連隊を含み、スペンサー連発ライフル銃を装備したペンシルベニア第49歩兵連隊に遮蔽されながら、右手の北に前進した。これらの連隊は、南軍エドワード・L・トーマス准将のジョージア旅団をピーターズバーグの内側防衛線の方向に押し込んだ。ライトは捕獲した前線を守るためにハンブリンの旅団を残し、軍団の残り部隊の大半を再編して、南に進んだ。 ポトマック軍指揮官ジョージ・ミード少将は、前線を突破した後にライト少将の行動を支配するような具体的命令を出していなかった。他の師団の動きによって展開される状況に随うように伝えただけだった。ライトは突破達成後に、その突破中にばらばらにされていた軍団を再編する必要があった。ある者はボイドトン板張り道路を過ぎてサウスサイド鉄道まで進んでおり、そこで小さな輜重隊を見つけて燃やし、電信線を切断し、線路も幾らか剥がすことまでやった。幾つかの連隊は南軍の工作物で停止して捕虜を集めた一方、方向を失った者の多くが前進を続け、第6軍団の多くの兵士がボイドトン板張り道路かその近くで集合した。 ライトとその士官達は7個旅団に命令を与え、この軍団の大半を左に向けて、南軍前線の南西で約1,600名の兵力でまだ頑張っていたヘンリー・ヒース少将の師団に対応させることにした。ライトの7個旅団は南軍の側面と後方に居た位置からボイドトン板張り道路まで戦列を形成し、ヒース隊に向かった。 南軍ウィリアム・マコーム准将の旅団は北西に面しており、ボイドトン板張り道路の前線の右手に、ライトの旅団の脅威が迫った。第6軍団の攻撃兵は南軍を回り込んでデイビス砦を占領したが、約20分後にマコーム隊に反撃されて、砦を放棄した。ライト軍団は午前7時に再度攻撃して、ヒースの防衛線からその部隊を蹴散らし、ハッチャーズランの方向に前進した。午前7時45分、ヒースとその師団の残り部隊は、クックの旅団のみがまだ無傷の状態であり、サザランド駅の方向に後退した。クック旅団の大半は、北軍の師団長ジョン・W・ターナー准将のトマス・M・ハリス准将の第3旅団が、ハッチャーズランの北東にあるクック前線の一部に突撃を掛けたときには後退していた。北軍は大砲2門、連隊旗3本を捕獲し、士官兵卒30名を捕虜にした。 午前9時までに、ライトはハッチャーズランの前線端でその軍団ができることはほとんど残っていないと認識し、ハンフリーズの第2軍団が障害を克服して南軍前線のこの部分に対して移動していることが分かった。これと同じ頃、トマス・M・ハリス准将の旅団がライトの全体前進について知った。第24軍団が第6軍団の後に付くと、オード少将が工兵のピーター・S・ミチー中佐を派遣して、南軍が反撃してきた場合の防衛線を敷く場所を探した。ミチーはその代わりに、第6軍団の成果を見たときにオードの部隊に前進を命じ、オードとギボンをライトに会わせた。ライトが南軍の工作物でオードとギボンに会ったとき、南軍の防衛線が崩壊していたので、彼らが軍団を合わせてピーターズバーグの方向に進むことにした。午前10時ごろまでに、オードとライトが北東に面した前線で15,000名の兵士を動かしており、オード軍団が右翼に、ライト軍団が左翼に着き、ピーターズバーグの西側防衛線を破ろうという考えで市に向かっていた。第6軍団がアポマトックス川に近いウィットワースの家屋に接近すると、ギボン少将の第24軍団がそこを過ぎて市への動きを先導した。第6軍団は第24軍団を支援する配置に就いたが、そこで休息をとる代わりに、エッジヒルのターンブル家屋にあるリーの作戦本部を守ろうとする南軍の砲撃に、前線の北端にいる部隊が対応することになった。
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