秋山成勲のオイル塗布問題
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/08 05:12 UTC 版)
「桜庭和志」の記事における「秋山成勲のオイル塗布問題」の解説
2006年12月31日に行われた秋山成勲戦にて、タックルで足を取った際に異常を感じ、秋山への金的攻撃で試合が止まった際にレフェリーへ「滑るんですけど」とのアピールや、格闘技では異例の「タイム」要求をするも試合は止まらず、パウンドの雨を浴びる中も「滑るって!!」「ふざけんなよ!!」など、猛抗議。しかし再三に渡る抗議も虚しく試合はTKO負け(試合を止めたのは主審の梅木良則ではなく平直行審判長と前田日明の判断によるゴングでのストップ)試合が終わったあとにようやくチェックが行われるものの、肝心の足へのチェックではなく、肩を少し撫でる程度で終えており、また、秋山自身はチェックの前にTシャツを着ているセコンドに擦り付けるように抱き合っており、裁定は覆らなかった。試合後も桜庭は怒りは収まらず、舞台裏では「思いっきり抗議しますよ僕は!!」「信じられんわ!!」などと怒りをあらわにした。この試合について秋山は翌日の記者会見で「自分はひどい多汗症で、ウォームアップをすると握った手から汗が滴り落ちるほど汗が出る」と弁明。桜庭のタイム要求についても「試合中に対戦相手からタイムを要求されて「よしわかった」と攻撃を止める選手はいない」とコメント。また、試合出場時にはリングへの入場前に必ずボディチェックがされるが、この時はスタッフがイベントの流れをスムーズにさせるよう指示していたり、本人が道着を着て走って入場していたため、殆どチェックしていないことがのちに明らかとなった。 桜庭本人が自著『ぼく…』にて試合後の経緯を語っており、「グローブから常夏の甘い匂いがする」とサブレフェリーやスタッフへ嗅いでもらうよう促したが一人を除いた全員が「鼻が悪い」「タバコのにおいしかしない」と発言し、ただ一人の例外の人間も「誰にも言わないでください」と前置きしたうえで「甘い香りがする」と発言したため、桜庭は「味方は誰一人としていないんだと実感した」と語った。この試合についてはホイス・グレイシーも怒りを露わにし、セコンドにいた阪神タイガース投手の下柳剛も桜庭へ賛同する。そのあと、秋山が試合前にスキンクリーム(ワセリンやグリセリンが含まれている)を塗っている様子を撮影していたテープがあり、これが証拠となって2007年1月11日、都内ホテルにて主催者による会見が行われた。秋山はクリームについては「乾燥肌だったから塗っていた。反則だという認識はなかった」と発言しており、FEGも「カメラの前で堂々と塗っているので悪意はなく過失である」と判断。しかし、HERO'Sルールでは試合前にはいかなるものも体に塗布してはならないと定めているため、試合は無効試合とされ、秋山のファイトマネーは全額没収となり、FEGが主催する大会への無期限出場停止処分が下される。この試合のレフェリーである梅木良則と、ほかの審判団も処分を受けることとなった。秋山は桜庭に対して「桜庭さんの目を見て謝りたい。そして機会があったらもう一度笑って試合をしたい」と発言したが、桜庭は後に「彼は万引きおばちゃんと一緒でしょ? その場だけ謝って終わり。だから謝らなくていい。二度と会いたくない」と語っている。
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