神聖ローマ皇帝ルドルフ2世とスウェーデン女王クリスティーナとは? わかりやすく解説

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神聖ローマ皇帝ルドルフ2世とスウェーデン女王クリスティーナ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/22 01:24 UTC 版)

オルレアン・コレクション」の記事における「神聖ローマ皇帝ルドルフ2世とスウェーデン女王クリスティーナ」の解説

神聖ローマ皇帝居城だったプラハ城からスウェーデン軍略奪した絵画は、熱心な美術品コレクターだった神聖ローマ皇帝ルドルフ2世収集したものが多かった。そのルドルフ2世コレクション大部分神聖ローマ皇帝カール5世 (神聖ローマ皇帝)のもとで宰相務めていたアントワーヌ・ド・グランヴェル収集したコレクションであり、コレクション相続したグランヴェルの甥に対してコレクション売却するようにカール5世強制したのである。グランヴェルは「当時屈指のプライベート・コレクションの所有者で、ティツィアーノやレオーネ・レオーニ (en:Leone Leoni) はじめ多く芸術家庇護した」人物で、著名な肖像画家アントニス・モル庇護したのもグランヴェルである。スウェーデン軍ハプスブルク家コレクションなかでも最上級美術品奪い去ったが、現在ではそれらの美術品ウィーンマドリードプラハ公開されている。 これら膨大な王室コレクション相続したスウェーデン女王クリスティーナは、1654年王位カール10世に譲り、自らはスウェーデン離れて諸外国外遊している。外遊時にクリスティーナ持参したのは、80程度絵画友人家族描かれ25点の作品と、プラハ城にあったイタリア絵画中心とした50点あまりの作品)、彫像宝飾品タペストリー72点など様々な美術品だった。その他の王コレクションについても、カール10世に要求されるのを嫌い、退位前に船でアントウェルペンへと持ち出している。 クリスティーナローマ滞在中にコレクション大きく増やした。この時期コレクション加えられ作品として、ローマ近く女子修道院から購入したラファエロ描いたコロンナ祭壇画 (Colonna Altarpiece) の祭壇基壇小さな飾り絵 (en:predella) 5点などがあげられる。またクリスティーナは、当時美術品コレクターとして著名だったハプスブルク家オーストリア大公レオポルト・ヴィルヘルムから、ティツィアーノの『アクタイオンの死』を譲り受けた考えられている。クリスティーナカトリック改宗後、カトリック諸国王侯貴族からこのような寄贈多く受けており、逆にスペイン王フェリペ4世贈られアルブレヒト・デューラーの『アダムとイヴ』(現在はプラド美術館所蔵)のように、クリスティーナから他のカトリック諸侯へと寄贈され作品存在するクリスティーナ死後コレクション枢機卿デシオ・アッツォリーノ (en:Decio Azzolino) が相続した。しかしアッツォリーノも1年もしないうちに死去コレクションはアッツォリーノの甥が相続し、さらにコレクションのうちイタリア絵画140点など275点の絵画が、ローマ教皇軍の司令官だったブラッチャーノ公ドン・リヴィオ・オデスカルキに売却されている。オデスカルキの死後の1713年にデスカルキの遺産相続者たちは、貿易商著名な美術品コレクターであり、オルレアン公フィリップ2世絵画購入仲介人務めていたピエール・クロザ (en:Pierre Crozat) と長期にわたる絵画売却交渉開始した最終的にこの売却交渉成立し絵画フィリップ2世引き渡されたのは1721年になってからのことだった。フランス美術専門家たちは、クリスティーナ家屋内装適したサイズにするために数絵画切落しており、コレッジョやカルロ・マラッティ (en:Carlo Maratti) らの作品過度な修復施した非難している。

※この「神聖ローマ皇帝ルドルフ2世とスウェーデン女王クリスティーナ」の解説は、「オルレアン・コレクション」の解説の一部です。
「神聖ローマ皇帝ルドルフ2世とスウェーデン女王クリスティーナ」を含む「オルレアン・コレクション」の記事については、「オルレアン・コレクション」の概要を参照ください。

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