留守家文書とは? わかりやすく解説

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留守家文書(百七通)

主名称: 留守家文書(百七通)
指定番号 153
枝番 00
指定年月日 1995.06.15(平成7.06.15)
国宝重文区分 重要文化財
部門種別 古文書
ト書
員数 6巻、7冊、3通
時代区分 鎌倉桃山
年代
検索年代
解説文:  陸奥水沢領主留守家に伝来した文書で、文暦元年一二三四)十一月廿九日関東下知状より安土桃山時代まで一〇七通を存する
 留守氏は、陸奥国留守職として奥州入部した伊沢左近将監家景の子孫で、多賀城周辺の地を中心に所領拡大して奥州有数豪族となった観応の擾乱においては尊氏方の畠山氏従い、のち奥州探題大崎氏のもとで名取宮城地方支配するいたったその後伊達氏勢力下に入り寛永二年(一六二五)以降水沢一万石余を領して維新迎えている。
 留守家関係の文書のうち、留守嫡流文書戦国期血統絶えたため散逸して現存せず、本文書の中心をなす鎌倉南北朝時代文書三二通は、家政余目氏の相伝文書である。本文書は、近世文書とともに戦後留守家より水沢市寄贈されたもので、昭和五十三年東京大学史料編纂所整理経て、うち九七通が六巻に成巻され現在にいたっている。
 本文書は、こうした留守氏歴史反映して所領関係のものが中心占めるが、鎌倉時代文書中、文永十二年(一二七五岩城分七町荒野絵図は、新田開発規模やその経緯を示す鎌倉時代絵図としては東北地方屈指の遺品であり、弘安八年一二八五)四月廿七日留守家広譲状など東国における在家支配実態知られる文書少なくない
 南北朝時代文書は、建武政府足利氏のもとで活躍した留守氏動向伝え観応元年一三五〇)五月留守家任申状などは当時恩賞請求の手続を示している。室町戦国時代文書には、伊達氏の強い影響にあって留守氏戦国大名として発展した過程知られる文書多くなかでも留守分限帳は、知行人ごと地行地を貫高などで表記し、留守氏軍役賦課台帳用いたもので、戦国大名留守氏研究上に重要な史料である。
 このように本文書は、東北中世史研究不可欠文書として価値が高い。



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