欧州為替相場メカニズム適用国とは? わかりやすく解説

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欧州為替相場メカニズム適用国(ERM)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/10 00:15 UTC 版)

ユーロ」の記事における「欧州為替相場メカニズム適用国(ERM)」の解説

詳細は「欧州為替相場メカニズム」を参照 1979年欧州為替相場メカニズムとなる欧州通貨制度創設された。本来はすべての加盟国欧州為替相場メカニズム組み込まれなければならないが、実際にベルギーデンマーク西ドイツフランスアイルランドイタリアルクセンブルクオランダのみに適用された。1999年ユーロ創設により1974年より運営されていた従来欧州為替相場メカニズム廃止されたが、ユーロ移行していない欧州連合加盟国対象とした新たな欧州為替相場メカニズム1999年設定された。これがERM II呼ばれるのである欧州為替相場メカニズムのおもな目的は、物価安定確保するために為替相場とその変動調整することであり、また欧州為替相場メカニズムユーロ圏入り前段階における必要条件となっている。現在、必要条件としてユーロ移行していない欧州連合加盟国求められているのはERM IIへの参加であり、ERM IIERMとしては2つ目のものである。この必要条件とは、具体的には、2年間、ERM IIのもとで、ユーロ対す自国通貨標準変動幅2年間、±15%の範囲とするというものである。ただし、問題がある場合延長される当初リトアニア2007年ユーロ導入するはずであった導入2015年となった)。2006年3月16日リトアニア財務相ジグマンタス・バルチーティス欧州委員会から時期尚早正式に警告受けていたにもかかわらずユーロ導入に関する必要書類提出した。この書類などをもとにして審査した結果欧州委員会リトアニアインフレーション率基準よりも0.06%高いとしてリトアニアユーロ導入延期するよう欧州理事会勧告し2006年6月15日16日ブリュッセル行われた欧州理事会会合でもリトアニアユーロ導入見送られた。当時リトアニアインフレーション率既存ユーロ圏諸国比べてユーロ導入するには十分に低かった。しかし欧州連合条約ではユーロ未導入加盟国に対して基準厳格に守るように定めている。一部欧州連合高官からはリトアニアユーロ導入して問題がないという意見があったが、欧州委員会欧州中央銀行ユーロ信頼性損なわないためにもこの意見認めなかった。2007年ユーロ導入していれば、リトアニアスロベニアとともに中東欧諸国最初ユーロ移行となっていたことになる。 2010年5月12日欧州委員会エストニア収斂基準満たしたとする報告書作成し同国ユーロ移行提案した。これを受けて同年7月13日経済・財理事会は、2011年1月1日エストニアユーロ導入することを認め決定下した。また2014年にはラトビアユーロ導入した。 欧州為替相場メカニズム適用国国通貨ISO 4217基準値対1ユーロ適用ユーロ移行予定日 デンマーク クローネ DKK 7.46038 1999年1月1日 未定 ブルガリア レフ BGN 1.95583 2020年7月10日 2024年1月 クロアチア クーナ HRK 7.53450 2020年7月10日 2023年1月 2020年現在3つの欧州連合加盟国自国通貨欧州為替相場メカニズム組み込ませている。欧州為替相場メカニズムではユーロそれぞれの現行通貨との相場変動幅基準値(セントラル・レート)の±15%としている。またデンマーク欧州連合との取り決めにより、ほかの通貨よりも変動幅が狭い、±2.25%としている。 欧州為替相場メカニズム適用されている国は状況整えば、ほかの国と比べて早い段階ユーロ導入することができる。しかし、2007年以降金融危機により急激に財政状況悪化しユーロ導入困難なものとなったブルガリア急激なインフレーション進み欧州為替相場メカニズム適用拒否されことがある2009年8月政権交代によって就任したばかりの財務相シメオン・ジャンコフはブルガリアユーロ導入について、2013年ごろになるという考え方示していた。2018年にはインフレが低水準であること、財政が健全であることからいくつかの条件満たしているが汚職一部銀行にある問題課題となっている。2020年7月10日クロアチアブルガリアはERMIIに加盟した

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