有名なシーン
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/14 01:05 UTC 版)
「寅のアリア」 (第15作・男はつらいよ 寅次郎相合い傘) リリーをキャバレーまで送った寅次郎は、そのあまりの環境の劣悪さに驚き、肩を落としてとらやに帰って来る。「俺にふんだんに銭があったら…」寅次郎は大ステージで歌い上げるリリーの姿を想像し、臨場感たっぷりにさくらたちへ語って聞かせる。寅次郎の切ないまでの愛情が渥美清の演技によって表現されている。山田洋次によれば、後日リリー役の浅丘ルリ子がこのシーンを見て涙を流していたという。このシーンに限らず、渥美清独特の語り口によってなされる“一人語り”はスタッフの間から「寅のアリア」と呼ばれていた。 「メロン騒動」 (第15作・男はつらいよ 寅次郎相合い傘) 寅次郎の世話になった男から高級メロンをもらったとらやの面々。切り分けて食べ始めたところへ寅次郎が外出から戻ってくる。寅次郎の分をうっかり勘定に入れ忘れていたことに気付いた一同は、大慌てで場を取り繕うとする。そんなとらやの人々を「心が冷たい」と一方的に激しく詰り、さくらが必死で謝っても、痺れを切らしたおっちゃんが寅次郎の分のメロン代を渡そうとしても、ネチネチと悪態をつき続け、しまいにはおばちゃんが泣き出してしまう。そんな寅次郎を見かね、リリーが核心を突いた言葉で一喝した事で2人は大喧嘩となる。逆上した寅次郎が飛び出していった後、リリーはつい大人げない事をしてしまったととらや一同に謝るが、とらやの人々からは「たまにはあれくらい言ってやらないと」「寧ろ、自分達が言いたかった事を言ってくれてスッとした」と感謝された。 以降のシリーズでも作中でマドンナとなる人物が正論で寅次郎の身勝手を咎め、感情的になった寅次郎がそれに憤慨して口論や取っ組み合いにもつれ込んでしまうという、このシーンをオマージュしたような場面がしばしば見受けられる。 「相合い傘」 (第15作・男はつらいよ 寅次郎相合い傘) 先述のメロン騒動でリリーと大喧嘩した後、題経寺の鐘撞き堂で源ちゃんに買いに行かせたラーメンをやけ食いしながら不貞腐れていた寅次郎であったが、そこへ雷が鳴り始め、夕立が降ってきた事で不意にリリーの事が心配になり、とらやへと戻ると、リリーが仕事へ言った事をさくらから聞き、素直でない態度をとりながらも気が気でない様子を見せる。そんな寅次郎を察したさくらとおばちゃんが傘を渡し、リリーを迎えに行くように促すと、寅次郎は口では文句を言いながらも、柴又の駅まで迎えに行く。駅では雨宿りをしながら困っていたリリーが寅次郎の姿を見つけると嬉しそうに駆け寄り、相変わらずたどたどしくも意地を張ろうとする寅次郎と、からかうリリーのやり取りが交わされながら、2人は夜の参道を相合い傘で歩いていく。 この場面は同作のタイトルにもなった名場面であり、『メロン騒動』と合わせて、自己中心的で大人気なくも根は優しい寅次郎の人となり、そしてどんなに大喧嘩をしても心の底で相手を気遣い合う寅次郎、リリーの絆の深さを象徴したエピソードとしてセットで有名となっている。 「ぼたんの涙」 (第17作・男はつらいよ 寅次郎夕焼け小焼け) 芸者のぼたんが200万円の大金を騙し取られるが、法の盲点を突いたやり口になす術が見つからない。悲嘆に暮れるぼたんを横目に寅次郎はすっと立ち上がり、優しく別れの言葉を告げてとらやを飛び出していく。相手のところへ殴り込みに行こうとする寅次郎の捨て身の愛情に触れたぼたんは、幸福の涙を流す。
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有名なシーン
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前編の最後には、女の乳房を触りながら「豊年だ!豊年だ!」と謙作が叫ぶところがある。 謙作が大山の地に立ったときの大自然の描写は、志賀がこの作品を書く数十年前に大山を訪れた時の記憶だけで書いたと言われる、日本文学史上白眉とされるものである。
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