日本国内の報道
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/09 13:38 UTC 版)
「皇太子徳仁親王と小和田雅子の結婚の儀」の記事における「日本国内の報道」の解説
前述のとおり、内定報道を皮切りにあらゆるメディアはこの件を報じ、概ね祝賀一色で、女性週刊誌の表紙は金色の地にタイトルが書かれていた。文化人では林真理子、松原惇子、猪口邦子、曽野綾子、田辺聖子、田嶋陽子などが祝賀コメントを発表した。残間里江子は、自分よりも学歴・収入・身長などが低い女性をパートナーに選びたがる日本男性の中で、雅子という女性を選んだ皇太子の器の「大きさ」に女たちは感激したと記している。 ジャーナリストの亀井淳は、この5年前の昭和天皇崩御による「自粛」の連鎖を経た一般市民の反応には、報道の熱狂に対してクールな部分もあり、若い働く女性からは(せっかくキャリアを積んだ女性が皇室入りして仕事を辞めるのは)「もったいない」という意見もあったとした。しかしマスコミが、再三にわたり断られていた事実にも関わらず、無理に一途な男の愛の物語に仕立てようと、(小和田家など)意思を「貫かれる側」の立場に立たない報道が繰り広げられたと評し、1月19日の婚約会見以降、マスコミの熱は宮沢りえの婚約解消騒動の影響や、二人の様子に「ラブストーリー」が感じられないとして冷めていったと分析した。また2月前後には、週刊誌が皇室内の「いじめ」が始まるといった、バッシングを煽るような内容の記事を載せ始め、保守系雑誌『諸君!』には小堀桂一郎や酒井信彦などの、小舅めいた「説教」や記者会見で二人が饒舌だったことを批判する「諫言」が掲載された。亀井はご成婚が「盛り上がらない」という報道などを紹介し、ミッチー・ブームの時代背景と比較して今回はさほど人心を捉えず、大量の報道は政府やマスコミによる国民への意識操作の面があると主張した。ただし、亀井の分析は1993年4月時点のもので結婚の儀以降の国民の反応(祝賀の記帳や当日の視聴率など)は対象ではない。 また、亀井は報道協定について、報道のモラルを守るという自明のことを明文化しなければ守れず、大政翼賛会的な規制に易々と従った、日本のマスコミの水準の低さを示す恥ずべき歴史と強く批判した。
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