イスラームの信仰について
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/03 07:32 UTC 版)
ムハンマド風刺漫画掲載問題に関して、預言者ムハンマドの肖像を描くことはイスラームの教えにより禁じられた偶像崇拝にあたるという日本国内の報道に対し、イスラーム世界ではそのような解釈はなされていないと反論している。イスラーム世界において絵画描写が抑制される傾向にあったのは事実だが、絵画や彫像がまったく存在しないということはなく、ムハンマドの肖像が描かれた事例もあると指摘している。 イラク日本人青年殺害事件に関して、イスラーム法において人質を処刑する義務はないが、殺害行為そのものは禁止されていないとの見解を示した。そして被害者がイスラエル経由で入国していたことから、組織についての情報が敵であるイスラエルに漏れることを恐れ、殺害に及んだのではないかと推測している。 2004年に京都市で開催された国際ワークショップにおいて、イスラエル出身のパレスチナ人ムスリム学生ムハンマド・アブー・サムラは、完璧な存在は神のみであって完璧な宗教など存在せず、聖典であるクルアーンもまた例外ではないとした上で、イスラーム世界における自由な思想への迫害や差別・不平等の責任を外部に転嫁すべきではなく、ムスリムとしてイスラームの抑圧的な側面も直視しなければならないと主張した。これに対し中田は、クルアーンが完全ではないという主張はイスラーム学のコンセンサスに反するものでありイスラームへの冒涜に他ならず、同志社大学一神教学際研究センター(CISMOR)の学問的信用性を傷つけるものであると主張して編集会議において議事録からの削除を訴えた。しかし中田の主張は他のメンバーに受け入れられず、アブー・サムラの発言は議事録から削除されなかった。 アッラーフからの啓示を受けた預言者を自称し聖久律法会(2015年4月より「ダールルハック」に改称)を創始した宮内春樹(現在カリフメディアミクス代表取締役CEO)との会談において、最後の預言者ナビィであるムハンマドの存在と日本における「預言者」宮内の存在は矛盾せず、宮内についてイスラームの教えを日本で広める役割を担うと認識しているが、内部における異端に対しイスラームは非常に厳しいため注意が必要と釘を刺した。
※この「イスラームの信仰について」の解説は、「中田考」の解説の一部です。
「イスラームの信仰について」を含む「中田考」の記事については、「中田考」の概要を参照ください。
- イスラームの信仰についてのページへのリンク