日本の旅行業者主催のパッケージツアー
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/03 03:27 UTC 版)
「パッケージツアー」の記事における「日本の旅行業者主催のパッケージツアー」の解説
日本の旅行業法上は「募集型企画旅行」という用語が用いられ、同用語は旅行契約書などで用いられている。 パッケージツアーに参加したい人の側から見ると、世の中には多数のパッケージツアーがあり、旅行業者がパンフレットやウェブサイトなどで宣伝して参加者を募集しているので、そこに書かれているパッケージツアーの概要を見て自分の好みや希望条件に合致するものかどうか判断し、合致していれば旅行会社に行き説明を受け、疑問点があれば念のためそれも確認し、旅行契約書に署名をし、パンフレットなどに記載されていた代金を現金やカードなどで一括して払う。 あとは、指定された日時・場所に集合場所に行き、他の参加者とともに集団となり、旅行業者の従業員の指示にしたがうことで行程表(スケジュール)どおりに移動・宿泊・観光を行うことができ、解散場所で解散することになる。 ただし、「実施条件」として申込者の「下限数」があらかじめ設定されていてそれが注意書きなどで説明されていることがあり、申込者数がその数を極端に下回ると、旅行は実施されなくなることがある。すでに支払った代金は返金はされるが、申込者から見ると、予定がすっかり狂ってしまうことになるので、その点についてはある程度注意する必要がある。 さまざまなタイプとさまざまな価格帯 日本ではもともとはもっぱら、集合場所から解散場所まで全行程に添乗員が同行する形が一般的であった。ただし、1990年代からは旅行業者の添乗員がおらず、所定の往復の交通と宿泊だけで構成されるフリープランも増えている。フリープランにさまざまなオプショナルツアー(別料金を払うことで追加できる小旅行、体験コース)が用意されていて、旅行者は好みでそれを選ぶことも可能になっていることも多い。こうした比較的安価なパッケージツアーばかりを企画している旅行業者もある。 海外旅行のパッケージツアーでは、添乗員(日本人または日本語を話せる外国人)では、現地国に駐在して、現地のみ添乗・案内するケースが非常に多くなっている(旅行業者が諸経費を節約するために、こうしたことがしばしば行われている)。この場合は旅行行程表などに「添乗員は同行しませんが現地係員がお世話します」などと記載されている。例えば、行程表に書かれている日本と海外の往復空路の航空券の手配は旅行業者が行ってくれるが、日本から飛行機に乗り海外へ行き、海外の指定の宿泊施設にチェックインするまでは、自力で判断して辿りつかなければならないものも増えているのである。ただし、海外旅行のフリープランでも、参加者が犯罪にまきこまれたり、外国語でのコミュニケーションで苦しむことを防止するために、現地空港から宿泊施設までは現地係員が専用車などで案内し、チェックイン手続を代行してくれるプランもある。 他方、価格が高めで、予算に余裕のある団塊の世代や高齢者層を主な対象にした、パッケージツアーを(も)企画している旅行業者もある。そういったタイプのパッケージツアーは添乗員が同行することが多く、高級志向のホテル・旅館や豪華客船などを利用しているものが多い。新聞広告、あるいはクレジットカード・銀行・証券会社の情報誌などで募集が行われている。 価格帯によっておおまかに旅行業者の関与の度合いの傾向はある。が、業者ごとに流儀が違ったり、同一業者のパッケージツアーでも特定のものに関しては特殊なやり方でやっている場合があるなど、さまざまな場合があるうるので、結局は個々の企画に関して個別に旅行業者の担当者に尋ねてみて判ることになる。
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