放送中に兵庫県南部地震が発生
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/16 14:15 UTC 版)
「おはよう天気です」の記事における「放送中に兵庫県南部地震が発生」の解説
1995年1月17日に発生した兵庫県南部地震(阪神・淡路大震災)では、番組冒頭の5:47ちょうど(震源地や神戸などでは5:46)挨拶の途中で強い地震に襲われた。 地震発生の瞬間、スタジオのライトが激しく揺れるなか、司会の鳥木千鶴(当時朝日放送アナウンサー)が「カメラの前の皆さん、安全な場所へ避難して下さい」と発言(メッセージ中は激しく揺れる情報カメラと思しき映像が流れていた)。このメッセージを2回繰り返したところで、スタジオのカメラが横転。天井を映したところで、放送がいったん中断した。ちなみに鳥木は、上記の発言について、「スタジオのスタッフに対してメッセージを発したつもりだった」と述懐している(震災発生15年目の2010年1月15日に朝日放送ラジオで放送された『たぶん晴れます!?清水です』より)。 前述の通り早朝の朝日放送の番組は在阪の民放テレビ局では唯一大阪からの生放送だったため、震災発生の瞬間を生放送番組で捉えることとなった。そのため、上記のシーンを収めたVTRが、(主に発生時から1週間まで)連日全国ネットの報道特別番組で流れた。朝日放送テレビでも、1996年にテレビ朝日系列の震災1周年記念特別番組『エール1・17 午前5時46分』を制作した際に、このVTRを放送している。 ちなみに、当番組は本来、免震構造を施した大阪タワーのスカイスタジオ(当時の朝日放送本社敷地内、2009年解体)から生放送を実施していた(前述『たぶん晴れます!?清水です』での鳥木の発言より。なお、それまでスカイスタジオを使用していた後座番組『おはよう朝日です』は本番組開始時にスカイスタジオを譲る形で、地上の本社スタジオへ降りた)。しかし当時はエレベーターの保守点検期間中だったためスカイスタジオも利用できず、本社(ABCセンター)のAスタジオから放送していた。そのため「地上102mのスタジオで生番組中に巨大地震に遭遇」という最悪の事態は回避することができた。 また、これによりこの日の番組内容が全面変更され、東京からの全国ニュース『ANNニュースフレッシュ』を除き7時まで全編地震報道、その後の『おはよう朝日です』以降の編成も終日地震報道一色となった。その地震報道も震源地や各地の震度の情報を伝えるのにもたつくほど混乱しており、数分後に届いた一方は「東海地方が中心の地震」という誤報だった。その後6時丁度に「淡路島が震源」という情報がマグニチュードなどと共に入り、神戸の震度が伝えられたのは6時7分になってからのことだった。その神戸の震度もその時は「震度6」と伝えていたが、3分後には「震度5」に訂正されている。なお、『 - ニュースフレッシュ』で兵庫県南部地震の速報を報じた際、『おはよう朝日です』のスタジオから西野義和(当時朝日放送アナウンサー)が全国に向けて大阪周辺の状況を伝えた。また、映像も上記の天井を映すところから5時51分過ぎまで映らなくなってしまい(当然、受像器の故障ではなく、画面には左上の時刻表示だけが映されていた)、黒画面のまま音声だけで放送していた。 震災発生25年後の2020年1月にはYouTubeチャンネルの「ANNnewsCH」で番組内での発生の瞬間が公開されている。また、この日の放送の冒頭部分が、同日より公開された「阪神淡路大震災 激震の記録 1995 取材映像アーカイブ」にて公開されている。
※この「放送中に兵庫県南部地震が発生」の解説は、「おはよう天気です」の解説の一部です。
「放送中に兵庫県南部地震が発生」を含む「おはよう天気です」の記事については、「おはよう天気です」の概要を参照ください。
- 放送中に兵庫県南部地震が発生のページへのリンク