急行・深夜急行
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/19 16:46 UTC 版)
京橋駅 - 枚方市駅間では特急が通過する主要駅にも停車し、枚方市駅 - 出町柳駅間でも特急より停車駅が多いものの、京阪間で通過運転を行う種別である。京阪の現行種別で唯一列車によって停車駅が異なり、淀駅を始発・終着とする列車のみ淀駅に停車する(それ以外は臨時停車を除いて通過)。中之島線には乗り入れない。 2021年1月変更の現行ダイヤでは日中時間帯の運転はない(後述の正月ダイヤを除く)。淀屋橋駅 - 出町柳駅間の列車のほか、朝夕ラッシュ時には淀屋橋駅 - 樟葉駅間の列車や、早朝には寝屋川市発出町柳行き、平日朝には淀屋橋発枚方市行き、早朝・平日夕方・夜には淀車庫への出入庫や土休日の京都競馬場への利便を兼ねた通常は通過する淀駅発着の区間列車(淀屋橋駅 - 淀駅・淀駅 - 出町柳駅間)がある。平日の9時台、土休日の9時 - 11時台には同時間帯に運行される上り快速特急「洛楽」を枚方市駅で待避する淀屋橋発出町柳行きが平日1本、土休日5本運行されている。これらは快速特急が通過する枚方市駅、樟葉駅、中書島駅、丹波橋駅の停車本数を補完する役割を持ち、土休日においてはひらかたパーク、石清水八幡宮、京都競馬場(競馬開催日に淀駅に臨時停車)、伏見稲荷大社、東山といった沿線の観光・行楽需要に対応している。快速特急「洛楽」の他、特急に抜かれる列車も存在するが多くの列車が全区間で先着する。 以前は8両編成での運転が多かったが現在は7,8両編成ともほぼ同数である。京都側の区間列車は2003年9月のダイヤ改定までは準急として運転されていた(後述)。 深夜急行は、大阪府内郊外主要駅の最終帰宅需要に特化した種別として1本のみ設定されている。8両編成での運転で、淀屋橋駅を0時20分に出発後、京橋駅より先の停車駅では普通や準急の運転がすでに終了しているため緩急接続を一切行わず、0時49分に樟葉駅に到着する。停車駅は急行から守口市駅・枚方公園駅を除外したもので、通勤快急と同じである。12月31日夜から1月1日の午前にかけて実施される大晦日ダイヤでは急行に差し替えられるため、樟葉駅 - 出町柳駅間で運行されたことは一度も無く、日本の鉄道において「深夜急行」という名称の種別を運行しているのは当路線のみである。 通勤快急以下の種別では8両編成のみならず、3扉車7両編成も運用に入っている。2021年1月31日のダイヤ変更以前は、取り扱い上では3扉であっても、実際には5扉車5000系限定の運用が設定されていた。2018年9月15日改正のダイヤではそのような運用が2本設定され、そのうち、出町柳駅23時25分発淀屋橋行きの急行は0時29分に淀屋橋駅到着後、車庫に戻らないで淀屋橋駅3番線でそのまま夜間滞泊し、翌日が平日ダイヤ実施日であればその次運用となる淀屋橋駅5時04分発普通三条行きを5扉扱いとして運用していた(もう1本は前述の寝屋川市発出町柳行きだが、これは平日は5扉扱いで運用した)。しかし、一般利用者の目に触れる時刻表に5000系使用列車である旨は記載されておらず特段の案内もないため、書籍物などからでは5000系の運用を特定することはできない(平日始発から朝ラッシュ時終了までの5扉扱いで運用する列車に限り、公式ホームページ掲載の時刻表で5000系使用列車を特定することは可能であった)。 淀屋橋駅発の平日夕方ラッシュ時から深夜にかけての樟葉駅行きの場合、前述の快速急行と急行とを混在させているが、前者と後者との停車駅の差はわずか1駅であり、急行は枚方公園駅に停車するが快速急行は通過となる点だけが異なる。 方向幕の色は両種別ともに橙色に白文字である。現在の橙色は1989年の7000系登場以降、英語入りの幕に交換された時から使用されている。それ以前は英語表示のない赤地に白文字の幕(色は2003年以降の特急と同じ)を使用していた。6000系登場以前は白地に赤字であった。前面の表示幕がない時代の方向板は丸形のものを使用しており、淀屋橋駅 - 三条駅(出町柳駅)間が赤地に白文字、淀屋橋駅 - 樟葉駅間が白地に赤文字と区別しており、側面幕は白地に赤字で「急行」であった。
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