必要悪の教会(ネセサリウス)
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「イギリス清教」の記事における「必要悪の教会(ネセサリウス)」の解説
イギリス清教の内部機関。正式名称はイギリス清教第零聖堂区 必要悪の教会(イギリスせいきょうだいゼロせいどうく ネセサリウス)。 イギリス清教の中でも特に対魔術に特化し、魔術師や魔術結社の殲滅・処分、事件捜査や逮捕を任務とする実働戦闘組織である。対魔術を司る部署だが、魔術に対抗するためには同じ魔術を使って戦う必要があるという「毒を以って毒を制する」理念の下に作られ、構成員は全員が魔術師である。その名の通り、魔術という穢れを一手に引き受ける必要悪として存在している。構成員の単体戦闘能力はロシア成教の殲滅白書のそれを上回る。 設立当初は、教会の中にあって魔術を扱う汚れ役として忌み嫌われる窓際の一部署に過ぎなかったが、その後着実に実績を積み重ねていったことにより勢力を拡大したため、現在ではイギリス清教全体の実質的な権限を握っており、しばしばイギリス清教及び「清教派」自体と同一視される。現に、「必要悪の教会」のトップはイギリス清教のトップである最大主教が兼務しており、「必要悪の教会」の本拠である聖ジョージ大聖堂は現在のイギリス清教の頭脳部となっている。 他の十字教宗派の戦闘要員は、あくまで十字教の教義や伝承に由来する魔術を用い、その本分は聖職者や修道者であって魔術師ではない。しかし「必要悪の教会」の戦闘要員は完全な実力制であり、実力さえあれば他宗派はおろか十字教とは関係ない異教に属する魔術師でも在籍する。また、便宜上聖職者の肩書きを持ちながらも異教の術式を使用する魔術師や、そもそも全く聖職者とは無関係な本職の魔術師も在籍しており、さらに本分として魔術師であるがゆえに、魔術師の例にもれず構成員達は個人主義が強く組織を軽視しがちで、この点でも「必要悪の教会」が特異であることが窺える。理論としては「嘘や策、拷問や暴力、それら全てを使ってでも敵を討てればそれでよし」という事になっている。なお、ロンドン市内には、スカウトしてきた新人の実力を試すための魔術的な施設や設備が多く置かれている。「道を外れたクズは死んでも苦しめ」という論理から、死者を天国へ逃さないためにターゲットの死体は葬儀も供養も行えない状態まで損壊させる。 作中では時折「悪い魔術師をやっつける、絵本のような仕事」と表現されている。あり体に言えばその通りではあるが、実際は殺害・拷問などの血生臭い任務も含まれており、また公的な職務でもあるので、構成員は公務員と同等の安定収入が得られる(その給料は国民の血税から賄われている)。
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