必要性と技術
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/17 04:32 UTC 版)
表現記号として目立つ乳揺れが揶揄されることは多く、特に3DCG技術の発展によるリアルとの乖離が取り沙汰されている。これは現象として「不気味の谷」と言われるものに近く、現実における正しく機能した乳揺れを基準として見る場合(ただし、例え女性本人であってもリアルな乳揺れとしてどのような動作が正しいのか理解していないケースがある)、フィクションでの乳揺れが非現実に感じる要素は大きい。 しかし、フィクションでの乳揺れとは単純にリアルでなくてはならないわけではなく、その大袈裟なデフォルメはそれ自体でフィクションにおける乳揺れとして正しく、もしくは求められる表現である。どこまでリアルに則するかは、技術的な問題やコストにも大きく関係するが、主にその線引きは制作サイド内でも揺れ、結局は好みで決定されることが多いとされる。 仮にリアルに沿って非現実な乳揺れを廃しても、それが逆にリアルでなくなる逆転現象も起きている。バンダイナムコエンターテインメントが制作している3D対戦型格闘ゲームシリーズ『鉄拳』のスタッフ内において、長年乳揺れを禁止していた例があり、プロデューサーである原田勝弘が知人の女性から「どんなに押さえても揺れる」と言われ、結果的にそれをもって2004年作の『鉄拳5』から乳揺れが解禁されている。 ただ、例えば乳揺れに造詣の深い優れたアニメーターであっても仕事を回してもらえないこともあり、現場の判断の的確さは必ずしも作品の内容に影響するわけではない。また、乳揺れそのものが必要性を問われる場面があり、それはユーザー間だけでなくスタッフ間でも割れることがある。 乳揺れを描く際、その技術専用に物理エンジンや監修が設けられることもあり、特に2Dアニメについてはほとんどが手描きであるため、乳揺れという1つの表現にハイクオリティを求めた場合、そういった専門的な分野の知識や技術が必要となる。極端な例であるが、2D対戦型格闘ゲーム『KOF XII』に使用されたキャラクターなどのドットアニメは、キャラクター1体を1人で制作した場合、完成までに6か月が必要とされる。 2017年には、乳揺れの発展系として陰茎や睾丸が揺れるゲーム『CONAN EXILES(英語版)』が開発されている。ただし、2018年に発売された日本語版『コナン アウトキャスト』では、そういった性的な表現は修正されている。
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