役者業
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/31 08:03 UTC 版)
自分は作品を支える「裏方の一人」だということが全ての基本姿勢。 ポン・ジュノ監督は映画『怒り』を観た際に本作を監督した李相日監督へ「私は特にあの俳優が気になります。妻夫木聡さんの恋人だった男の…私があまり知らない方ですが、あの方自体が『歩く傷』みたいな俳優だなと思いました。あまりにも傷つきやすくて何か言われるとすぐ泣きそうな…とても寂しそうで。どんな俳優ですか?」と質問し、綾野に興味を示した。 舘ひろしは映画『ヤクザと家族』において綾野と共演した際に綾野という役者について「愛に飢えたような目をされる役者さんだと感じました。」「一緒にお芝居をしていて、何度も泣かされたという感じです。素晴らしい目をお持ちの俳優さんだと思います。」と評した。 役柄はトリッキーで陰のある役から爽やかな役、繊細な青年役まで多岐に渡る。共演者からは「憑依型」と指摘されており、「硬軟自在なカメレオン型俳優」と評される。 俳優デビューは『仮面ライダー555』の怪人役。石田秀範監督が人生でほぼ初めて大人として自身に真剣に向き合ってくれたことに感銘を受け役者を志す。監督は「台詞は酷すぎたが、役者に一番必要な雰囲気はあった」と当時の綾野について語る。打ち上げで石田監督から「映画をやりなさい」と言われ、インディペンデント系の映画をやり続けた。 『Mother』のような濃い影のある役で評価され始め、さらに映画などではサイコな役やトリッキーな役を演じることが多かったため、『カーネーション』の出演が決定された際は「放送事故になってしまうのでは」と心配していた。髪を切って臨んだ『カーネーション』では強烈な存在感を示し、作品の注目度を引き上げ最高視聴率を記録したが、出演自体はわずか3週間だった。なお、『Mother』において尾野真千子は、綾野演じる同棲相手と共にネグレクトに加担する幼児の母親役として共演しており、尾野がヒロインを演じた『カーネーション』はそれ以来の共演となった。また、その後も『最高の離婚』、『ヤクザと家族 The Family』において尾野真千子と共演を果たし、尾野について綾野は「自分にとってターニングポイントとなる作品には必ずいてくれる存在」と語っている。 本来は役以外での露出を好まないが、作品のためならばバラエティ番組にも協力的な姿勢で臨み、「僕は芸人さんではないから、面白くはできない。こちらがお邪魔させてもらって、なおかつ宣伝までさせてもらっている」という姿勢でいる。2015年5月16日放送の『めちゃ×2イケてるッ!』の『ガリザップ』では1日7食を食べ3.5キロ増量し、デブエットコーナーで唯一の完食を達成。綾野に挑戦する次の俳優が見つからず、コーナーを半休止状態に追い込んだ。2015年秋『オールスター感謝祭』では、初めて体験したアーチェリーにて連続でど真ん中を射抜くという勝負強さを見せる。 『八重の桜』第21回にて、徳川慶喜が一転して松平容保に江戸からの立ち退きを命じた場面で、御家訓をぼそぼそつぶやいていたのは綾野のアドリブ。『そこのみにて光り輝く』で、達夫が罪を犯した拓児を殴る芝居は綾野のアイディア。『天空の蜂』で、手錠から逃れようとした雑賀が親指を切り落とす壮絶な芝居は綾野のアイディア。 『カーネーション』では三味線を、『コウノドリ』ではピアノを練習し、曲を弾けるようになって現場に来た。
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