局所凸位相ベクトル空間
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/17 17:31 UTC 版)
関数解析学および関連する数学の分野において、局所凸位相ベクトル空間(きょくしょとついそうベクトルくうかん、英: locally convex topological vector space)あるいは局所凸空間(locally convex space)は、ノルム空間を一般化する位相ベクトル空間(TVS)の例である。それらは、均衡かつ併呑な凸集合の平行移動によって位相が生成されるような位相ベクトル空間として定義される。または代わりに、それらは半ノルムの族を伴うベクトル空間として定義され、その族に関して位相を定義することが出来る。一般にこのような空間は必ずしもノルム化可能ではないが、零ベクトルに対する凸局所基の存在はハーン=バナッハの定理の成立を保証する上で十分に強く、その結果として連続線型汎函数に関する豊富な理論がもたらされた。
- 1 局所凸位相ベクトル空間とは
- 2 局所凸位相ベクトル空間の概要
- 3 例と反例
- 4 連続線型写像
- 5 関連項目
局所凸空間
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/08/13 01:26 UTC 版)
X を局所凸な位相ベクトル空間としたとき、連続双対 X ′ は、X の有界部分集合上一様収束する強位相 β(X ′, X) を持つ。この位相ベクトル空間は X の強双対(strong dual)と呼ばれ、ここでは X β ′ {\displaystyle X'_{\beta }} と表記する。 X β ′ {\displaystyle X'_{\beta }} の双対への、X の標準埋め込み J が全単射であるとき、X は半回帰的であると言われる。さらに、もし X 上の位相が強位相 β(X, X ′β) と一致するなら、X は回帰的であると言われる。 注意 ノルム空間へと応用される場合、この節での定義はノルム空間に対する回帰性の定義と一致する。実際、バナッハ空間 X の双対 X ′ 上のノルム位相は、強位相 β(X ′, X) と一致し、したがって、位相ベクトル空間としてのノルム空間 X ′ は X の強双対となる。また、X 上のノルム位相は β(X, X ′) と等しい。したがって、X が位相ベクトル空間として回帰的であることと、それがノルム空間として回帰的である(すなわち、単射 J が全単射である場合)ことは同値である。
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