弱位相
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弱位相(じゃくいそう、英: weak topology)とは、ノルム空間X上に定義される位相の一つである。体K上のノルム空間にはノルムから定まる位相(ノルム位相。弱位相と区別するため強位相とも呼ばれる)があるが、弱位相はこれよりも弱い(強くない)位相であり、X上のK値有界線形写像(すなわちXの共役空間X*の元)が全て連続になる最弱な位相である。なお弱位相は位相空間論における始位相の特別な場合に当たる。
- ^ a b #伊藤 p.143, #増田 p.120.
- ^ 増田 p.122.なおこの文献では十分性しか述べてないが必要性は明らか
- ^ #河添 p.12.
- ^ a b #増田 p.125
- ^ a b 弱位相#伊藤 p.138.
- ^ #増田 p.42.
- ^ #Schlumprecht p.7.
- ^ a b #Semmes pp.15, 20-21
- ^ #Heil p.361.
- ^ Proposition 2.6.12, p. 226 in Megginson, Robert E. (1998), An introduction to Banach space theory, Graduate Texts in Mathematics, 183, New York: Springer-Verlag, pp. xx+596, ISBN 0-387-98431-3.
- ^ a b “Strong Topology”. Encyclopedia of Mathematics. Springer Verlag. 2021年4月2日閲覧。
弱位相
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/12 07:34 UTC 版)
E を線型位相空間、E* をその双対空間とするとき、E 上に考えられる位相で、任意の E* の元がそれに関して連続になるようなもののうち最も粗いものは線型位相空間 E の弱位相とよばれる。E 上で始めに考えていた位相は弱位相との区別のために強位相ともよばれる。弱位相の定義から、強位相は弱位相よりも細かい位相になる。 たとえば、ヒルベルト空間 l2 N の正規直交系は 0 に弱収束している。この例に見られるように、無限次元の空間ではしばしば強位相と弱位相は異なったものになる。より一般に、二つの線型空間のあいだのペアリング(E × F 上の双線型写像) σ が定義されているとき、E 上で線型写像の族 (σ(-, f))f∈F が連続になる限りで最も粗い位相が考えられるが、これは E 上の σ から定まる弱位相とよばれる。σ から定まる弱位相に関して連続な汎関数は F の元によって定められる汎関数に限られている。 とくに、E* と E の間の自然なペアリング E* × E → K から定まる E* 上の弱位相は弱 *-位相ともよばれる。
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