リースの表現定理
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リースの表現定理(リースのひょうげんていり、英: Riesz representation theorem)とは、数学の関数解析学の分野におけるいくつかの有名な定理に対する呼称である。リース・フリジェシュの業績に敬意を表し、そのように名付けられた。
ヒルベルト空間の表現定理
この定理は、ヒルベルト空間とその(連続的)双対空間の間に、ある重要な関係性を構築するものである。すなわち、基礎体が実数体であるなら、それら2つの空間は等長同型であり、複素数体であるなら、それらは等長反同型である、ということについてこの定理は述べている。そのような(反)同型性は、以下で述べるように、とりわけ自然なものである。
H をヒルベルト空間とし、H から体 R あるいは C へのすべての連続線型汎関数からなる双対空間を H* と表す。x が H の元であるなら、
リースの表現定理
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/17 00:55 UTC 版)
「量子力学の数学的定式化」の記事における「リースの表現定理」の解説
ブラベクトル ψ ∈ H ∗ {\displaystyle \psi \in {\mathcal {H}}^{*}} に対し、線形作用素 χ ∈ H ↦ ⟨ ψ , χ ⟩ ∈ C {\displaystyle \chi \in {\mathcal {H}}\mapsto \langle \psi ,\chi \rangle \in \mathbf {C} } を考えると、コーシー=シュワルツの不等式 ⟨ ψ , χ ⟩ ≤ ‖ ψ ‖ ‖ χ ‖ {\displaystyle \langle \psi ,\chi \rangle \leq \|\psi \|\|\chi \|} より、この作用素は有界作用素である。実は複素数値の有界線形作用素はこの形のものに限られる事が知られている: 定理 (リースの表現定理) ― α : H → C {\displaystyle \alpha ~:~{\mathcal {H}}\to \mathbb {C} } を有界線形作用素とすると、以下の性質を満たす ψ ∈ H ∗ {\displaystyle \psi \in {\mathcal {H}}^{*}} が一意に存在する 任意の χ ∈ H {\displaystyle \chi \in {\mathcal {H}}} に対し、 α ( χ ) = ⟨ ψ , χ ⟩ {\displaystyle \alpha (\chi )=\langle \psi ,\chi \rangle } なお H {\displaystyle {\mathcal {H}}} が有限次元であれば上に述べた事実は自明であるが、無限次元であってもこの事実が成り立つ所にこの定理の主眼がある。以上の事実から、ブラベクトルを以下のように特徴づけられる事がわかる: 系 ― ブラベクトルと複素数値の有界線形作用素は1対1に対応する。
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