大覚醒
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大覚醒 (だいかくせい、英: The Great Awakenings)とは、1730年代から繰り返された、英米の歴史における大きな信仰のリバイバルの期間を指している。またこれは、合衆国の信仰の周期的な循環と言われている。この用語は、米国のリバイバルを指すだけではなく、1550年代、宗教改革とその後の信仰復興を指しても使われる。
- 第一次大覚醒(1730年代 - 1750年代)(しばしば歴史学者によって大覚醒と呼ばれる)
- 第二次大覚醒(1800年代 - 1830年代)
- 第三次大覚醒(1880年代 - 1900年代)
- 第四次大覚醒(1960年代 - 1970年代)
関連書籍
- Alan Heimert; Religion and the American Mind: From the Great Awakening to the Revolution; Cambridge: Harvard University Press, 1966
- Robert William Fogel; The Fourth Great Awakening & the Future of Egalitarianism; 2000, University of Chicago Press, ISBN 0226256626
- Alan Heimert and Perry Miller ed.; The Great Awakening: Documents Illustrating the Crisis and Its Consequences; New York: Bobbs-Merrill, 1967
- Frank Lambert; Inventing the Great Awakening Princeton: Princeton University Press, 1999.
- Frank Lambert; Pedlar in Divinity: George Whitefield and the Transatlantic Revivals; Princeton: Princeton University Press, 1994
- William G. McLoughlin's Revivals, Awakenings and Reform: An Essay on Religion and Social Change in America, 1607-1977 (1978)
- Joseph Tracy, The Great Awakening: A History of the Revival of Religion in the Time of Edwards and Whitefield, 1997, Banner of Truth, ISBN 0851517129. This is a reprint of the original work published in 1842.
- Harry Stout; The Divine Dramatist: George Whitefield and the Rise of Modern Evangelicalism;Grand Rapids, William B. Eerdmans, 1991
大覚醒
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/07 20:53 UTC 版)
詳細は「第一次大覚醒」、「第二次大覚醒」、および「第三次大覚醒」を参照 ニューイングランドでは、非国教諸派を横断するかたちで、回心運動である大覚醒(Great Awakening)あるいは信仰復興(Revival)が起こった。1730年頃-1740年の第一次大覚醒は、アメリカ植民地における、プロテスタント最初の情熱的な大覚醒の波であり、伝統的な改革派の敬虔、礼拝、罪の個人的な深い自覚と、イエス・キリストによる贖いを強調した。歴史家のAhlstrom はそれを、「偉大な国際的なプロテスタントの大変革」、ドイツの敬虔主義、イングランドのメソジストの福音的リバイバルの一部としてとらえた。それは既存のキリスト教会の会員の霊性をリバイブさせた。また会衆派教会、オランダ改革派教会、ドイツ改革派教会、バプテスト、メソジストに影響を与えた。これにより、宗教体験を最重要視し、聖書を神のことばとして受け取り、啓蒙思想の理性と学問を軽視する傾向が、キリスト教諸教派に共通して見られた。しかし、大覚醒運動の指導者ジョナサン・エドワーズは神学を軽視せず、知性の領域でこの信仰体験を擁護した。敬虔主義は神学的には17世紀のプロテスタント正統主義と結びついた。個人の宗教体験が最重要視されたことから、プラグマティズムの母体となるニューイングランド経験主義や、ウィリアム・ジェイムズの『宗教的経験の諸相』に代表される宗教学が誕生した。大覚醒がイギリスに波及した結果、メソジスト派が生まれた。 また1800年代から第二次大覚醒が起こり、これを契機としてメソジスト教会からホーリネス運動やフリーメソジスト教会が誕生した。長老派ではカンバーランド長老教会が形成されたり、長老派から分離する形でディサイプルス教会が結成されたりした。第二次大覚醒(1800年-1830年代)は、第一次大覚醒より、教会の外の人に焦点をあて、個人的な深い救いの経験を強調し、リバイバル・ミーティングが開かれた。 1857年から始まった第三次大覚醒は、英語圏を中心に世界中に広まったことで特に最も知られている。合衆国中西部から南部では、野外のテントの集会で「聖霊のバプテスマ」や「神癒」の体験を得ようとするキャンプミーティングが数千ヶ所で開催され、熱狂的な礼拝やゴスペルソングの歌唱などが行われて、黒人教会の霊性(スピリチュアリティ)に対して決定的な影響を与えた。1904年には、異言を伴う聖霊のバプテスマを強調する信仰復興がロサンゼルスで始まり、北アメリカに急速に広まったのち、さらに、イギリスや北欧諸国にも及んで、新たにペンテコステ派が誕生した。このペンテコステ派はウェスレアンとホーリネス運動にルーツをもっている。ペンテコステ派は、カリスマ運動に受け継がれた。
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