大型化と汎用性の要求とは? わかりやすく解説

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大型化と汎用性の要求 (1890年代-1910年代)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/13 04:04 UTC 版)

駆逐艦」の記事における「大型化と汎用性の要求 (1890年代1910年代)」の解説

水雷艇大型化高速化して登場したのが駆逐艦であったが、その駆逐艦また、兵装強化航洋性の向上目指し順次大型化され、上記の「ハヴォック」が240トンであったに対して1900年前後には400600トン級の艦が多く現れていた。そして駆逐艦航洋性の向上新たな局面を拓いたのが船首楼増設であり、1901年ドイツ帝国海軍竣工させた新型駆逐艦大型水雷艇)であるS90船首楼備えて良好な航洋性を得た報じられ、この情報得たイギリス海軍も、1904年竣工のE級で船首楼付した。 またこの頃には、従来駆逐艦用いられていたレシプロ蒸気機関性能的限界に近づいていたことから、蒸気タービン導入進められイギリス海軍1899年進水ヴァイパー」および「コブラ」にパーソンズ直結タービン搭載して、「ヴァイパー」は公試で36.869ノット記録したイギリス海軍では、ドレッドノート級戦艦高速駆逐艦による艦隊編成構想して1905年計画では、戦艦随伴しうる航洋性を備えた駆逐艦として蒸気タービン備えたトライバル級(F級)(最大1,090トン)の建造着手するとともに飛躍的に大型化した「スウィフト」(常備2,170トン)を建造した。ただし「スウィフト」では、原型になったE級の約3倍まで建造費が高騰したことから、同型艦建造行われなかった。 イギリス駆逐艦はあくまで来襲水雷艦艇撃破第一としていたことから、兵装の面では艦砲重視しており、魚雷はその次とされていた。これに対しドイツ駆逐艦逆に艦砲よりも魚雷装備重視しており、水雷襲撃の際の被発見性を低減するために艦影低く抑えられていた。しかしその後魚雷性能向上に伴って主力艦自身速射砲で敵駆逐艦撃退することは困難になり、駆逐艦護衛つけられるようになったことから、雷撃のまえにこの護衛艦排除する必要が生じた。このこともあり、第一次世界大戦戦訓では、イギリス駆逐艦強力な砲力は敵護衛艦艇の排除役立ち水雷襲撃成功にも寄与するとされた。戦中には、ドイツ15センチ砲を搭載した2,000トン級の大型駆逐艦建造着手したものの、終戦までに2隻(S-113・V-116)が竣工したのみであった第一次世界大戦艦隊駆逐艦完成度を更に高めたが、同時に駆逐艦用途著しく拡張したドイツ帝国海軍無制限潜水艦作戦対抗するために水中聴音機爆雷備えて対潜戦対応し、また機雷敷設掃海機能備えて機雷戦にも対応したこのように小型のうえに高速適当な兵装を持つ駆逐艦は、近代的な海上戦付随して生起する様々な局面にも柔軟に対応できたことから、主力艦護衛水雷襲撃という固有の任務加えて、高度の汎用性要求されるようになった。 独海軍S90船首楼備えて航洋性を向上させた。 英海軍の「スウィフト」。飛躍的に大型化した。 旧独海軍のS-113。大口径砲備えた

※この「大型化と汎用性の要求 (1890年代-1910年代)」の解説は、「駆逐艦」の解説の一部です。
「大型化と汎用性の要求 (1890年代-1910年代)」を含む「駆逐艦」の記事については、「駆逐艦」の概要を参照ください。

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