地下鉄のザジ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/05/22 03:39 UTC 版)
『地下鉄のザジ』(ちかてつのザジ、フランス語: Zazie dans le métro)は、20世紀フランスの詩人・小説家レーモン・クノー(1903年 - 1976年)が1959年に発表した小説である。本作によってクノーは商業的成功を収め、翌1960年には映画化された[1][2]。フランスの新聞『ル・モンド』が1999年に実施したブック・ランキング「ル・モンド20世紀の100冊」の36位に選ばれている。
注釈
- ^ なお、クノーは『ザジ』発表後まもない時期の対談で執筆に6年かかったと語っている[1]。
- ^ ビゴは1994年に『地下鉄のザジ』の注釈本を出版した[3]。
- ^ 久保訳では「オケツぶー」[9]。
- ^ この言葉は、作者クノーの名前の一部 (Raymond Queneau → mon Q) でもある[10]。
- ^ 翻訳では、この場面は「マルセル」ではなく「マルスリーヌ君」[17]あるいは「マルセリーヌ君」[18]。
- ^ なお、クノーの草稿ではマルスリーヌの正体はドイツ人男性であり、将校として世界大戦に参加した後脱走し、国籍と性別を偽ってガブリエルの妻としてパリで暮らしている設定になっていた[19]。
- ^ テュランドーは、プッチーニのオペラで有名な『トゥーランドット』のフランス語読み[21]。
- ^ 久保訳では「おしゃべり、おしゃべり、おまえにできるのはそれだけ」[22]。
- ^ クノーは、フランス文学において話し言葉と書き言葉の乖離に問題意識を持ち、「書かれた話し言葉」すなわち「現実に話されている言語に対応する第三のフランス語」を誕生させねばならないと述べている[26]。
- ^ 生田訳では「なんてくせえやつらだ」[28]。久保訳では「なんなのこいつらなんでこんなにくせえんだ」[29]。
- ^ 口語訳では丸太は「梁」、おがくずは「ちり」と表記されている[32]。
出典
- ^ a b c d e f g h 生田 訳 1974, pp. 228–232.
- ^ a b c d 原野 2007, p. 13.
- ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s t u v w x y z aa ab ac ad ae 久保 訳 2011, pp. 215–231.
- ^ a b 原野 2007, p. 16.
- ^ a b c 久保 2013, pp. 9–11.
- ^ a b c d 中里 2001, pp. 75–76.
- ^ 原野 2007, p. 26.
- ^ a b c 尾形 1999, p. 1.
- ^ 久保 訳 2011, p. 14.
- ^ a b 原野 2007, pp. 21–22.
- ^ a b 原野 2007, p. 15.
- ^ 原野 2007, pp. 13–14.
- ^ 生田 訳 1974, p. 106.
- ^ a b 中里 2001, pp. 76–77.
- ^ a b c d e 原野 2007, pp. 19–20.
- ^ a b c 中里 2001, pp. 77–79.
- ^ 生田 訳 1974, p. 226.
- ^ 久保 訳 2011, p. 213.
- ^ 中里 2001, pp. 95–96.
- ^ 尾形 1999, p. 5.
- ^ 久保 2013, p. 22.
- ^ 久保 訳 2011, p. 24.
- ^ 中里 2001, p. 80.
- ^ 中里 2001, p. 82.
- ^ a b 原野 2007, pp. 18–19.
- ^ 尾形 1996, pp. 84–89.
- ^ a b 原野 2007, p. 27.
- ^ 生田 訳 1974, p. 5.
- ^ 久保 訳 2011, p. 9.
- ^ 中里 2001, p. 91.
- ^ 原野 2007, pp. 17–18.
- ^ ルカによる福音書 第6章 41節から42節
- ^ 出エジプト記 第12章 22節
- 1 地下鉄のザジとは
- 2 地下鉄のザジの概要
- 3 不確実性
- 4 文体
- 5 聖書との関連
- 6 関連項目
固有名詞の分類
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