呼称・俗称
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/10 13:53 UTC 版)
呼称としては下記のとおり多様な呼称が存在するが、俗称としては「警官」、「お巡りさん」などが一般的である。これに加えて女性の場合は「婦警さん」なども呼ばれる。なお、「デカ」は警察官ではなく刑事を指す俗称。詳細は「刑事#俗称」を参照。 「警官」 - 部隊活動にあたる警察官の集団を「警官隊」等という形で使用していたマスコミ用語であり、正式な呼称ではない。 「お巡りさん」 - 明治時代の婦女子が使った俗称が次第に一般化し、明治の中頃には辞書に採用されるようになった。「巡」は「迴」の当て字であり、 明治5年の太政官布告によって邏卒が巡査に改称された影響で「巡」があてられるようになり、戦後には常用漢字表に採用されている。 「サツ」 - 暴力団用語。また報道関係者を中心に「サツカン」と呼ばれる場合もある。 「マッポ」 - 警官に薩摩藩(鹿児島県)の出身者が多いことによる“薩摩っぽ”から(初代警視総監・川路利良も薩摩出身だった)。さらにはその他の藩の出身者呼ぶ俗称もある。 「ポリ」 - 英語の“police”から。主に関西で蔑称的に使われる。「ポリさん」、「ポリ公」と呼ばれることもある。 「公僕」 - 「広く公衆、公共に奉仕する者」の意。公務員全般に使われる。 「ガチャ」 - サーベルの音を立てて歩いていることから。 「オイコラ」 - 高圧的な警察官を意味するが、元来「おいこら」とは「おいそこの君」と人を注目させて呼び止めるいわゆる薩隅方言であって、本来は威圧する言葉ではない。このような風説が広まった背景として、千代丸健二によって「高圧的な警察官」の意味で作られた造語から発生している。千代丸は消費者運動に参加していた頃に企業と手を組んだ警察に誤認逮捕され、10年もの間裁判で争った関係から警察の内部事情に精通しており、オイコラ警察官対策という悪質な警察官の対策に関する書籍も出している。 「カンケン」 - “官憲”から。 「デコ助」 - 制帽の徽章がおでこのところにくることから付いた蔑称。暴力団やチンピラ関連の者が言う事がある。「デコッパチ」とも。 「PM」 - 英語のPoliceMan(ポリスマン、つまりは警察官)のスペルから。本来は警察通信上の隠語だが、警察マニアや無線マニアの間でも使われている。 「カンク」 - 「官狗」。昔、群馬県などで蔑称として陰で呼んでいたもの。いつの間にか元の意味を離れ、一般的呼称になっていたとも。 「ヒネ」 - 「ひっそりと狙う」ことから。関西以西で蔑称として使われることが多い。 女性警察官に対する俗称としては、「婦警さん」、「婦警」、「女警」などがある。警察内では総称する場合は単に「警察官」と呼び、区分けして呼ぶ必要のある場合は「女性警察官」もしくは「女子警察官」と呼ぶ。 警察組織では職務上、部隊行動上の理由で男女別に分けて名称を用いる必要性が多いので、その際には「男警」、「女警」を用いる。
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