名金急行線の衰退と現状
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/08 07:40 UTC 版)
「名金急行線」の記事における「名金急行線の衰退と現状」の解説
如上の各自動車路線においては旅客輸送を行うほか、貨物や荷物の輸送も行われていたが、1976年(昭和51年)9月30日限りを以て美濃白鳥駅 - 向小駄良駅間において行われていた一般路線貨物自動車運送事業が廃止されると同時に貨物輸送はなくなり、1982年(昭和57年)4月1日に美濃白鳥駅における荷物取扱が廃止されると同時に名金急行線における荷物輸送はなくなった。1979年(昭和54年)6月に鳩ヶ谷駅 - 福光駅間における国鉄バスの運行が休止になり、幾つかの支線が整理されるなど、旅客輸送も縮小を続けた。それでも白川郷一帯をはじめとする沿線山間地域においては、貴重な公共交通機関であったという。 1987年(昭和62年)4月1日の国鉄分割民営化と同時に日本国有鉄道(自動車線)の名金急行線は東海旅客鉄道及び西日本旅客鉄道に移管され、続いて1988年(昭和63年)4月1日よりジェイアール東海バス及び西日本ジェイアールバスに継承された。乗客の減少のため、1993年(平成5年)当時はジェイアール東海バスにおいては名古屋駅から大野郡白川村までを運行し、名古屋鉄道は夏から秋にかけての4か月に限り全線を運行していたという。名古屋鉄道は名金線(五箇山号)の運行を2000年(平成12年)9月を以て取り止め、ジェイアール東海バスも2002年(平成14年)10月1日を以て名金線を廃止した。 かつて名金急行線が走っていた区間は、2020年(令和2年)3月現在において自治体の補助または運営により地域ごとに以下の路線バスが運行されている(短距離の区間は一部割愛。停留所名称は現在のもの)。このうち福光駅 - 金沢駅間は名金線の名称で運行が続けられている。 JR岐阜 - 美濃市役所前:岐阜乗合自動車 岐阜美濃線 郡上八幡駅 - 美濃白鳥駅:白鳥交通 郡上八幡白鳥線 美濃白鳥駅 - ひるがのスキー場:白鳥交通 白鳥ひるがの線 御手洗 - 牧戸駅:のらマイカー 荘川線 牧 - 飯島:濃飛乗合自動車 高速白川郷線 白川郷 - 城端駅前:加越能バス 世界遺産バス JR城端駅前 - JR福光駅:なんバス(南砺市営バス) 南砺中央病院線 福光駅 - 金沢駅:西日本ジェイアールバス 名金線 また、高速道路が整備された現在、名古屋駅 - 金沢駅間、名古屋 - 南砺地域は以下の高速バスで結ばれている。 北陸道ハイウェイバス、北陸道昼特急 - どちらも昼行高速バスで北陸自動車道経由 北陸ドリーム名古屋号 - 夜行高速バスで東海北陸自動車道を経由しており、名金急行線と近しい経路で都市を通過する 氷見・高岡 - 岐阜・名古屋線(加越能バス):城端SA - 名古屋間で名金急行線と近しい東海北陸自動車道経由。 きときとライナー(イルカ交通):同上(但し、城端サービスエリアと五箇山インター口での乗降は事前予約制) なお、西日本ジェイアールバスの名金線は、2022年4月1日から森本駅と郊外を結ぶ路線で暫定的に減便され、7月1日に区間廃止と追加減便が行われ、中尾、名金、医王山の3路線は統合されて終点が不動寺または深谷元湯の両バス停までに変更される。
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