古墳時代のヒスイとは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > ウィキペディア小見出し辞書 > 古墳時代のヒスイの意味・解説 

古墳時代のヒスイ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/10 01:58 UTC 版)

糸魚川のヒスイ」の記事における「古墳時代のヒスイ」の解説

古墳時代においては大部分ヒスイ勾玉加工されている。また勾玉の他に弥生時代には見られなかったヒスイ製の棗玉古墳副葬されようになったヒスイ勾玉は他の石で作られ勾玉より遥かに貴重とみなされ首飾り中心だったとの推定がある。首飾りについては、弥生時代風潮受け継いだものと考えられている。弥生時代北部九州誕生したヒスイ丁字勾玉古墳時代前期関東地方までその分布を広げたが、弥生時代異なり出土中心北部九州から畿内へと移った藤田亮策は『古代』第25・26号(1957年)に発表した論考硬玉問題再検討」で、縄文時代はともかくとして古墳時代みられるヒスイ日本産以外のものではないか、という疑問抱いた藤田がその理由として挙げたのは、おおよそ次の4点である。 原産地である糸魚川地方には、古墳時代のヒスイ玉作遺跡未発見である。 古墳時代のヒスイ製勾玉は、近畿地方およびそれより西に多くみられ、朝鮮半島南部でも多数発見されている。 玉作部たまつくりべ)などにヒスイ伝わっておらず、伝承も見つからない原石だけの移出であれば問題別になるが、古代糸魚川地方文化史的に恵まれていたという証拠何ら見当たらない藤田がこの疑問抱いた時期は、糸魚川市長者ヶ原遺跡縄文時代ヒスイ玉作遺跡であることが明らかになった後だった。しかし、弥生時代から古墳時代のヒスイ玉作遺跡がほとんど知られておらず、完全な工房発掘例も存在しなかった。考古学界では、この2つ時代(特に古墳時代)のヒスイ玉作遺跡探求し続けていた。 藤田疑問古墳時代玉作遺跡については、1966年から1967年解決をみた。1966年10月糸魚川地方ほど近い浜山遺跡富山県下新川郡朝日町)が発見され調査結果勾玉などの玉類39点、ヒスイ滑石などの完成品未成品、さらに原石数多く発掘された。寺村によると、当時古墳時代のヒスイ玉作遺跡先に述べた大角遺跡新潟県糸魚川市くらいし知られていなかった。翌年4月18日から始まった本格的な調査によって、ほぼ完全なヒスイ工房跡が1軒分と、ヒスイ製勾玉未成品など、玉を磨く砥石ヒスイを割るハンマーとしての敲石、そして一部欠損しているものの、ヒスイの孔あけ加工使われたと推定される上の出土物直径4.1ミリメートル、現帖.3センチメートル)、鏨の破片かと思われる鉄器(幅4センチメートル厚さ5ミリメートルくらい)が見つかっている。浜山遺跡古墳時代中期5世紀ごろ)のもので、ヒスイ工房の完全な発掘例として日本初のものであった前述のように糸魚川周辺ヒスイ玉製作遺跡弥生時代中期にいったん消滅するが、弥生時代後期には復活し古墳時代後期前半までヒスイの他、碧玉滑石製の玉作り続けられた。 なお、古墳へのヒスイ玉の副葬古墳時代終末期まで確認されているものの、ヒスイ玉製作遺跡に関して古墳時代後期中ごろ6世紀前半以降確認されなくなる。6世紀前半衰退したのはヒスイ玉ばかりではなかった。関東地方畿内行われていた玉類製造6世紀前半には衰退した6世紀代に玉類を製造し続けたのは事実上出雲限られる。その出雲玉作り7世紀後半には終焉する。

※この「古墳時代のヒスイ」の解説は、「糸魚川のヒスイ」の解説の一部です。
「古墳時代のヒスイ」を含む「糸魚川のヒスイ」の記事については、「糸魚川のヒスイ」の概要を参照ください。

ウィキペディア小見出し辞書の「古墳時代のヒスイ」の項目はプログラムで機械的に意味や本文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。 お問い合わせ



英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「古墳時代のヒスイ」の関連用語

1
糸魚川のヒスイ 百科事典
6% |||||

古墳時代のヒスイのお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



古墳時代のヒスイのページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
Text is available under GNU Free Documentation License (GFDL).
Weblio辞書に掲載されている「ウィキペディア小見出し辞書」の記事は、Wikipediaの糸魚川のヒスイ (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS