叔父アントニヌスの即位とは? わかりやすく解説

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叔父アントニヌスの即位

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/02 07:22 UTC 版)

マルクス・アウレリウス・アントニヌス」の記事における「叔父アントニヌスの即位」の解説

ハドリアヌス死後直ぐにアントニヌスは妻の甥(アウレリウス)を政敵息子ウェルス)より重用する姿勢見せアウレリウスからすれば従姉妹である小ファウスティナとの結婚要請したアウレリウス小ファウスティナそれぞれの元の婚約破棄すると、親族同士いとこ婚)による結婚同意した叔父皇帝即位と、その子女である従姉妹との結婚は、アウレリウス宮殿における地位大幅に引き上げた140年アウレリウスアントニヌス同僚執政官叙任され続いてエクイテス指揮する騎士総長(iuventutis)に任命された。皇帝後継者としての証である副帝称号も受け、全名マルクス・アエリウス・アウレリウス・ウェルス・カエサル(Marcus Aelius Aurelius Verus Caesar)に改名したアウレリウス自身名声溺れず清廉な生き方を貫く様に意識した語っている。神学に関する専門知識健在であり、元老院の命によって幾つかの神学者組織(pontifices、augures、quindecimviri sacris faciundis、septemviri epulonum、Arval Brethren)に加わっているが、歴史的資料証明できるものは「Arval Brethren」への参加のみである。 アントニヌス質素な生活好んだ甥に宮殿生活するように命じ、また皇帝親族相応し華やかな生活を行うべきだと促した叔父の命に従って宮殿移り住んだアウレリウスは、退廃した貴族文化自身生き方との食い違い悩んだアウレリウス望みストア派哲学基づいた禁欲自省であり、人間の持つ理性がそれを可能にすると信じていた。最終的にアウレリウスは「生命ある限り人間理性で己を律する可能性を持つ。そして宮殿退廃した場所だが、生きる上で不都合まではない。従って周囲退廃満ちている宮殿においても、己を律することは可能である」と結論している。しかしこうした結論にも関わらずアウレリウス宮殿退廃にしばしば飲み込まれてしまい、「自省録」では自らその罪を書き連ね懺悔している。 財務官としてのアウレリウス仕事権限は無いに等しく皇帝不在時に手紙代読するといった秘書的な役割精々だった。執政官として二つ元老院議長一人として議会統制する立場であった代読作業についてアウレリウス自身秘書官に「毎日30の手紙を口述しているおかげで息が切れそうだ」と皮肉を口にしている 歴史家たちは「アウレリウス政務才覚があった」と述べている。毎日元老院演説議論統制行っていたアウレリウスは、必然的に弁論術を学ばなければならなくなった145年アウレリウス二度目の執政官叙任受けた。この時にアウレリウス体調崩していた可能性があり、秘書官は「貴方が良い顔色元老院入って力強く演説できるように、十分な睡眠を取るべきです」とする手紙送っている。アウレリウス自身の手紙では「私の体調快方向かっている。かつてのように胸に痛み感じる事はなくなった。しかし私は自分潰瘍中略)…について常に意識した治療行っている。アウレリウス余り体が丈夫なではなくカッシウス・ディオはそうした部分感じさせずに振舞う様を賞賛している。 145年アウレリウス7年前に結んだ婚約に従って従姉妹小ファウスティナ結婚した血統上でも既に近い親族関係にあった両者であるが、法律的に義理の兄妹ですらあったので、どちらかに対して家父長権放棄せねばならなかった。二人式典について記録散逸しているが、当時注目集めた出来事であった事は分かっている。二人結婚記念する通貨出され、また最高神祇官でもあったアントニヌス式典監督したと見られる

※この「叔父アントニヌスの即位」の解説は、「マルクス・アウレリウス・アントニヌス」の解説の一部です。
「叔父アントニヌスの即位」を含む「マルクス・アウレリウス・アントニヌス」の記事については、「マルクス・アウレリウス・アントニヌス」の概要を参照ください。

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