印刷工程
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/24 13:44 UTC 版)
7種のそれぞれの額面の紙幣には、印刷情報が特定できるような6文字の小さな印刷コードが記載されている。 この印刷コードは、先頭はアルファベット、続いて3桁の数字、アルファベット1文字、1桁の数字で構成されている(例:G013B6)。 先頭の文字は印刷所を示している。たとえば「G」はオランダのヨハン・エンシェーデのコードである。続く3桁の数字は紙幣の印刷版の版数を示している。例の「013」はその印刷所で作成された13番目の印刷版で印刷したということを示す。5桁目にあるアルファベットと6桁目の数字はそれぞれ印刷版の縦と横の位置を示しており、「B6」は縦の2段目、横の6列目を表している。 紙幣は複数のものがつながったシートの形で印刷されるが、印刷所によってシートの大きさが異なっている。これは額面が高くなるにつれて紙幣が大きくなるためで、同じ大きさのシートであれば作成される紙幣の枚数は少なくなる。たとえばドイツの2つの印刷所では1枚のシートで5ユーロ紙幣を60枚(縦10段、横6列)印刷するが、10ユーロ紙幣であれば54枚(縦9段、横6列)、20ユーロ紙幣であれば45枚(縦9段、横5列)が印刷される。 印刷所コードは国別コードと一致させる必要はなく、ある国が発券した紙幣が別の国で印刷されるということがある。紙幣を印刷する工場には国有のもののほかに民間のものがあり、それらの工場はユーロ以前にはそれぞれの旧通貨を印刷していた。紙幣を発券する国にはそれぞれ1か所ずつ、国有の(あるいは国有だった)印刷所があるが、ドイツについては、旧東ドイツと旧西ドイツのそれぞれの印刷所があり、これらは両方ともが現在はユーロ紙幣を印刷している。またフランスも民間のフランソワ=シャルル・オーベルテュールとフランス銀行印刷所の2か所がある。現在はユーロを印刷していないものの、イギリスも民間のデ・ラ・ルーとイングランド銀行印刷所の2か所がある。 印刷所コードコード印刷所所在地所在国発券中央銀行(A) (イングランド銀行印刷所) (ラウトン) (イギリス) -- (B) 未使用 (C) (トゥンバ・ブルク) (トゥンバ) (スウェーデン) -- D セテック ヴァンター フィンランド L(フィンランド) E フランソワ=シャルル・オーベルテュール シャンテピー フランス H(スロベニア)、L(フィンランド)、P(オランダ)、U(フランス) F オーストリア紙幣保安印刷社 ウィーン オーストリア N(オーストリア)、P(オランダ)、S(イタリア)、T(アイルランド)、Y(ギリシャ) G ヨハン・エンシェーデ ハールレム オランダ L(フィンランド)、N(オーストリア)、P(オランダ)、V(スペイン)、Y(ギリシャ) H デ・ラ・ルー ゲーツヘッド イギリス L(フィンランド)、M(ポルトガル)、P(オランダ)、T(アイルランド) (I) 未使用 J イタリア国立印刷造幣局 ローマ イタリア S(イタリア) K アイルランド中央銀行 ダブリン アイルランド T(アイルランド) L フランス銀行 シャマリエール フランス U(フランス) M 王立スペイン造幣印刷局 マドリード スペイン V(スペイン) N ギリシャ銀行 アテネ ギリシャ Y(ギリシャ) (O) 未使用 P ギーゼッケ アンド デブリエント ミュンヘン・ライプツィヒ ドイツ L(フィンランド)、M(ポルトガル)、P(オランダ)、U(フランス)、V(スペイン)、X(ドイツ)、Y(ギリシャ) (Q) 未使用 R 連邦印刷局 ベルリン ドイツ P(オランダ)、X(ドイツ)、Y(ギリシャ) (S) (デンマーク国立銀行) (コペンハーゲン) (デンマーク) -- T ベルギー国立銀行 ブリュッセル ベルギー U(フランス)、V(スペイン)、Z(ベルギー) U ヴァローラ - ポルトガル銀行 カレガード ポルトガル M(ポルトガル) A, C, S のコードはユーロ紙幣未発行の印刷所に割り当てるために未使用となっている。 上記一覧で、ある印刷所が特定の1つの国に対して紙幣を印刷していると表記されている場合は、そこで印刷される金種は1種類であるか、あるいは7種類すべてのいずれかであるということを示している。各国の中央銀行の中にはさまざまな額面の紙幣を複数の印刷所から調達するところもあり、また単一の金種の紙幣を複数の印刷所から調達しているところもある。前者の例として、ギリシャが5か所の印刷所から調達しており、後者の例にはオランダが2009年3月までに5ユーロ紙幣を5か所の印刷所から調達している。紙幣を発券している各中央銀行は公認されている印刷所から自由に紙幣を調達することができ、またその枚数もさまざまなものとなっている。2008年6月の時点で、ユーロ紙幣の印刷所・署名・発券国・額面の組み合わせは133通りとなっており、今後もこの組み合わせは増えていくことになる。
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印刷工程
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/22 16:04 UTC 版)
基本的に色分解(分版とも)と呼ばれる工程を経て、分解された色が出せる版を作成して印刷される。
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印刷工程
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/21 22:08 UTC 版)
夕刊フジは、東京本社版は原則として産経新聞印刷江東工場(東京都江東区)で印刷し、大阪本社版は産経新聞印刷大淀工場(大阪市北区)で印刷しているが、東京都心で販売される分の一部のみ、大手町の読売新聞東京本社の工場で印刷していた。これはできる限り締切を遅らせることによって、東京証券取引所の終値などの記事の掲載を可能にするための措置であった。読売新聞の大手町の本社が建て替えのため、印刷工場も閉鎖されたことに伴い2010年8月でこの措置は終了した。 なお、2009年10月1日付から産経新聞本体が九州・山口特別版を創刊させたが、当面夕刊フジは九州版(山口・沖縄含む)の現地発行はせず、大阪本社C版の福岡市内及び北九州市内の一部向けの駅売りのみの発売が継続される。
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