北見丸廃棄と日高丸修復工事とは? わかりやすく解説

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北見丸廃棄と日高丸修復工事

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/28 01:56 UTC 版)

北見丸」の記事における「北見丸廃棄と日高丸修復工事」の解説

1954年昭和29年10月行われた沈没した青函連絡船潜水調査では、北見丸日高丸初代)はともに浮揚修復再使用見込みであった。しかし、北見丸沈没位置水深が53mと深く浮揚工事当初予定より約1年遅れて1956年昭和31年8月1日船体引き揚げ完了8月16日には浮揚工事は完全に終了した。しかし船体損傷甚大修復工事断念された。 一方日高丸初代)1955年昭和30年7月30日には引き揚げ完了し8月26日函館ドック入り修復工事着手した車両甲板より上は喪失しており、喪失部分は全くの新造となった車両甲板檜山丸型にならい、レールを薄い鋼板を介して車両甲板溶接することで枕木廃しその分軌道面下げて車両甲板から船橋楼甲板までの高さを従来より20cm低い4.8mとした。さらに甲板室も、従来遊歩甲板にあった高級船員室の一部船橋楼甲板下げ重心低下図ったが、無線通信室は日高丸初代)では従来通り操舵室との連携考慮し航海船橋操舵室後ろ隣接配置した。また従来車両甲板外舷上部にあった通風採光用の開口部廃止され船橋楼甲板船尾両舷の救命艇ボートダビットには、ブレーキを外すだけで救命艇自重で舷外に振り出される重力型ボートダビットが採用された。 船体横方向区切る隔壁は、従来船底から車両甲板までであった船首隔壁船橋楼甲板まで延ばし車両甲板下の水密区画も、前後最大ボイラー室前後分割する水密隔壁1枚増設して、水密隔壁9水密区画10区画とした。従来から、ボイラー室機械室車軸室、操舵機室の間の3枚水密隔壁には交通用の開口設けられており、非常時にはこれらを閉鎖する手動式水密辷戸(すべりど)が設置されていたが、増設された前後ボイラー室間の水密隔壁にも水密辷戸が設置され、計4ヵ所となった。この開閉手動式から操舵室からも遠隔操作開閉可能な電動式改められたが、1955年昭和30年5月11日発生した紫雲丸事件を受け、機械室前後後部ボイラー室車軸室)の隔壁には発電機停止による交流電源喪失時にも、蓄電池駆動できる直流電動機直接駆動方式水密辷戸が設置され、残る2ヵ所は檜山丸型と同じ交流電動機直接駆動方式水密辷戸が設置された。 車両甲板面の水密性上のため、車両甲板石炭積込口を含む機関室への開口部敷居の高さを61cm以上に嵩上げのうえ、鋼製防水防水扉を設置し車両甲板から機関室への通風口閉鎖して電動通風とし、発電機も250kVA 2台に増強のうえ、容易に水没しないよう機械室中段設置した車両甲板船尾側面には放水口が設置され船尾扉はなく、入渠甲板設置されなかった。 同時期、ほぼ同様の修復工事受けた十勝丸(初代)同じく操舵室を含む甲板室前面各層とも前方丸み持たせ、一層ごと後退する形とし、船体塗装でも外舷上部白く塗装されたため、檜山丸型を4本煙突にしたような印象となった車両積載数はワム46両のままで、1956年昭和31年4月1日就航した。なお、船尾損傷激しかった十勝丸(初代)では2枚舵修復されたが、日高丸では1枚舵のままで、汽動式の操舵機が引き続き使用された。日高丸初代)十勝丸(初代)とともに津軽丸型7隻就航後の、青函連絡船最盛期まで運航され1969年昭和44年9月20日終航となった

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