前期大型車
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/30 13:58 UTC 版)
この世代は近畿日本鉄道や神戸電鉄と同様、多種の形式が存在しており、大手私鉄の新性能車としては複雑な部類に入るとされている(阪神は大手私鉄としては路線規模が小さいが、路線の長さと車種の多さは比例しない)。主な理由は以下の通り。 何世代にもわたって、同様のスタイルで車両を製造していた(厳密には正面の周囲や、初期急行用車両の窓配置がかなり異なる)。 同じ時代に作られた系列でも、急行用車両と普通用車両、両運転台と片運転台、2両運転可と1両運転可など作り分けがあった。 新車が出る場合、系列番号の1000位か100位が増加して行くのが一般的であるが、阪神では3000、5000、7000台の番号の増減が不規則に見られがちであった(ちなみに4000台、6000台は使用した実績がない)。急行系車両のうち、7000番台は電気ブレーキなし、それ以外の番台は電気ブレーキ付きとなっている。例外として3521形には電気ブレーキがない。 普通系車両はすべて5000番台が付番されている。5500系以前に登場した普通系車両を総称して「5000系」と呼ぶこともある。 前述の通り、1 - 2両単位の形式が自由に組み合わされて4 - 6両編成を組成していた。 8000系製作以前の急行用車両はほとんどが新造後に改造され、別番号に改番されていた。 そこで前期大型車については下記の表を使用し、製造年や改造年により、同世代の急行用車両と普通用車両などの把握を容易にしているので、参照されたい。 急行用車両と普通用車両で製造年が違う場合、その枠内で最も製造年の早い形式を記載。 改造した系列は改造後も改造初年でなく、製造初年の順に配置している。 下表のうち5001形(2代目)のみが現存。他は改造や廃車により消滅。 製造初年普通用車両急行用車両(製造時)急行用車両(改造後)急行用車両の窓配置(片運転台)1981年5131形5331形 1974年5001形(2代目) 3801・3901形 7890・7990形8701・8801・8901形 1969年5261形 7001・7101形7801・7901形(両開き扉) 2000系 (ここより上はすべて同じ)d1D3D3D2 1963年5261形・5311形 7801・7901形(片開き扉)7861・7961形3521形 3000系 d1D4D4D2 1958年5231形・5151形5101形・5201形 3601・3701形3301形・3501形 7601・7701形(改造なし) d1D22D22D2 1954年5001形(初代) 3011形 3561形・3061形 d1D3D3D1(3扉改造後)
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