全国初の既成住宅地での建築協定の制定とは? わかりやすく解説

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全国初の既成住宅地での建築協定の制定

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/08 08:12 UTC 版)

桜ヶ丘 (多摩市)」の記事における「全国初の既成住宅地での建築協定の制定」の解説

既成住宅地建築協定制定されたのは、桜ヶ丘住宅地桜ヶ丘2丁目全国初めてである。建築協定そのもの住宅地開発同時に制定されることは多々あったが、住環境を守るために土地の利用制限が伴うものであるので、既成住宅地での制定同意形成問題それまで例は無かったきっかけは、1970年代ごろから桜ヶ丘住宅地内で1区画を3分割4分割もするミニ開発頻発するようになってからだった。桜ヶ丘住宅地では1区100前後のゆったりとした良好な住環境形成されていたことから、日照通風まともに確保できないような敷地面積30坪以下の戸建住宅密に立ち並ぶ区画増えていくことに、住民住環境破壊されるという危機感つのらせていた。住民らは、敷地面積良好な日照通風確保できる50坪以上とするよう業者働きかけるなどしていたが、それに従わない業者もあり、そうしているなか桜ケ丘2丁目では建築協定制定するという動きつながっていった。 1979年自治会建築協定の案を示し住民に対して建築協定制定賛否を問うアンケート実施された。結果圧倒的賛成多数で、これにより建築協定制定への取り組み本格化することになる。1980年自治会総会では、協定制定準備のため「ミニ開発防止特別委員会」が設立された。そして委員会により何度となく説明会開かれ住民アンケート実施されたりして、専門家推敲重ねながら協定具体的内容決められていき、1981年には最終案まとまった。そして住民418人もの地権者同意取り付け同年11月6日申請12月25日桜ヶ丘2丁目中心とする418区画協定面積126,503平方メートル建築協定発効した。 この「多摩市桜ケ丘二丁目住宅地区建築協定」により、敷地規模は最低165平方メートル(49.9坪)、建築物外壁から敷地境界線までの距離は1メートル以上定められ密に戸建住宅立ち並ぶミニ開発脅威無くなったまた、この協定特徴的で、先述の最低敷地面積といった具体的な取り決め並んでいるなかに「近隣との協調」という一項があり、「土地所有者は、建築計画するにあたっては、周辺生活環境に及ぼす影響に十分配慮し、良好な近隣関係を損なわないよう努めものとする」とされた。この協定は、既成住宅地制定され画期的なものだとされ、1981年12月10日付け東京新聞12月13日付け朝日新聞読売新聞取り上げられた。それから数年後田園調布締結され建築協定は、この建築協定をもとにして作られた。 その後地区計画制度整備されたことから、1991年多摩市により「多摩市桜ケ丘地区地区計画」が施行された。効力2丁目その周辺とどまっていた建築協定規制内容を、桜ヶ丘全域施行したのだった。これにより最低敷地面積や、敷地境界からの外壁後退2丁目協定から引き継がれたのに加え日陰要因となる共同住宅集合住宅)の建築問題生じてきたことから、3戸以上の共同住宅長屋建築できない定められた。そのころになると2丁目建築協定期限近くなっていたが、地区計画協定地域全域含め施行されていることから、協定参加者らは協定更新しないことを決め1996年2丁目建築協定期限満了迎え失効し地区計画がそれを引き継いだとなった

※この「全国初の既成住宅地での建築協定の制定」の解説は、「桜ヶ丘 (多摩市)」の解説の一部です。
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