企業文化
企業文化 corporate culture
企業文化
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/04/12 16:01 UTC 版)
企業文化(きぎょうぶんか)とは経営学用語の一つ。ある企業が有している独特の価値体系や行動規範のことを言う。
概説
企業文化の現われとなっているものには、その企業の長年の伝統であったり、現時点での経営陣の経営方針などが存在する。コーポレートアイデンティティはこの企業文化を変化させることを目的として実施されている。これは企業での社員の行動様式にも現れる事柄であり、例えばその企業が減点重視の方針を採っているならばその企業の社員は守りを重視した仕事をするようになり、逆に加点重視の方針を取っているならば社員は積極的に進もうとする傾向が高くなるわけである。また企業文化というのは外部からその企業を見た場合のイメージに結びつく事柄であるため、社員はそうでない人間が自社を見たならばどのような印象を持つかと言うことも考えておくべき事柄である。
企業文化は、以下の4つに大きく分類される[1]。
- 社交的な企業文化:リラックスして堅苦しくない雰囲気で、仕事関係と友人関係の境があいまい。
- 信頼できる企業文化:プロセスを最重視し、日々の仕事が予測しやすい。
- 進取的な企業文化:独創性と知性を重視する能力主義の組織で、競争意識が高い。
- 序列重視の企業文化:ヒエラルキー(階層制)や伝統を重視する文化。人々は権力を求めて競い合う。
日本の企業文化
日本的経営に基づき、日本型雇用システム・経営慣行などに歴史的にも特徴があるとされる。日本企業の文化、つまり下層社員がまず自分の意見を表明し、それを上司に伝え、さらに上司がそれを上層部に伝えるということが、集団浅慮を回避するために効果的な企業文化として紹介されている[2]。
例えば、企業内では、付加価値を作り収益化するために、それに長けた人材を自ら長年をかけて育成しようとする。そのために雇用では、大学新卒一括採用を中心とし、育成面で柔軟に追従し高度な人材となれる確率が高いと見なす人間を求める[3]。世間でも特に大企業に対しては、社会的責任に加え、そのような価値の大きさを期待する。
脚注
- ^ 「異なる4種類の企業文化、あなたの会社に必要なのはどれ?」、Mark Murphy、Forbes JAPAN, 2021
- ^ “Lecture 4.1: Group Dynamics and the Abilene Paradox - WEEK 4: Group Behavior: The Good, Bad, and Ugly”. Coursera. 2024年4月12日閲覧。
- ^ 日本の有名大学新卒が期待され、「高学歴」と見なされる。
関連項目
外部リンク
企業文化
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「ロータス (ソフトウェア)」の記事における「企業文化」の解説
創業者ミッチ・ケイパーの人柄から、ロータスはいつも進歩的な会社と評判だった。ロータスの最初の従業員 Janet Axelrod は人事部門を作っただけではなく、ロータスの文化を形成することにも寄与した。1986年、ロータスはAIDSウォークをサポートした最初の大企業であった。1990年、ロータスは従業員の子供のためのデイケアセンターを開設した。1992年、ロータスは同性愛カップルにも完全給付する最初の企業のひとつであった。1998年、ロータスは Working Mother 誌が選んだ働く母親が働き易い会社ベスト10に選ばれた。 ロータスは4,000人を超える従業員が世界中で働いており、1995年にIBMが買収したとき従業員たちは「ビッグブルー」の文化に取り込まれることを恐れた。従業員たちや報道関係者が驚いたことに、IBMはロータスの文化に対して無干渉で放任する態度を取った。 しかし、2000年にはロータスもほとんど完全に同化された。IBMが恐れていた従業員の大量退職は起きていないが、多くの古参従業員はIBMの文化について不満を漏らしている。 ケンブリッジのロータス本部は二つの建物から構成されていた。Lotus Development Building (LDB) と Rogers Street building である。2001年、事業部長 Al Zoller は LDB の賃貸契約を更新しないことを決定した。その後引越しの際に発生した従業員の大規模な退職が最後の脱出劇となった。 IBM内部へのロータスの統合は今も続いている。現在では、ロータスはIBMソフトウェアグループのブランド名である。ロータス内にはまだ強い一体感がある。ロータス部門からIBMの他の部門に異動させられた従業員は、今もロータスコミュニティの一員と感じている。逆にロータス買収以前からのIBM社員でロータス部門に配属された社員が、ロータスコミュニティの一員としてのアイデンティティを持つ現象も知られている。
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