並行在来線問題
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/08 17:37 UTC 版)
「在来線#並行在来線」も参照 整備新幹線の並行在来線は、原則的にJRから経営分離され、第三セクター鉄道に転換または廃止されている(JRの経営のまま残った区間もある)。これは、高額な新幹線の施設と地方閑散線区に転落した並行在来線を両方所有運営することによる、JRの負担を軽減する措置である。1996年12月25日の「整備新幹線の取扱いについて 政府与党合意」 で「建設着工する区間の並行在来線については、従来どおり、開業時にJRの経営から分離することとする」としており、今後開業する整備新幹線の並行在来線についても、同様の措置とする予定である。並行在来線では、沿線の利用者や貨物列車および並行在来線の枝線の扱い、新事業者の経営をどのように支えるかが課題となる。新幹線開業により廃線となった路線は、信越本線の横川駅 - 軽井沢駅間のみである。なお、既存路線(整備新幹線以外の新幹線路線)の並行在来線は、経営分離される予定はない。 整備新幹線(未着工区間を除く)の並行在来線の一覧整備新幹線並行在来線新幹線開業前区間営業キロ移管(廃止)日新幹線開業後北海道新幹線東日本旅客鉄道(JR東日本)津軽線青森 - 中小国 31.4 JR東日本のまま存続(新幹線と在来線で保有する会社が異なるため(後述)) 北海道旅客鉄道(JR北海道)海峡線中小国 - 木古内 87.8 JR北海道のまま存続(新幹線開業後、定期旅客列車の運転はなく、貨物列車が主体になっている) 江差線五稜郭 - 木古内 37.8 2016年3月26日 道南いさりび鉄道に移管 函館本線函館 - 五稜郭 3.4 JR北海道のまま存続(札幌延伸の際に経営分離予定) 五稜郭 - 長万部 108.9 2030年度 JR北海道より経営分離予定。分離後の扱いについては2022年現在未確定。 大沼 - 森 35.3 長万部 - 小樽 140.2 廃止予定(路線バスに転換) 小樽 - 札幌 33.8 JR北海道のまま存続(予定) 東北新幹線東日本旅客鉄道(JR東日本)東北本線盛岡 - 目時 82.0 2002年12月1日 IGRいわて銀河鉄道に移管 目時 - 八戸 25.9 青森県および青い森鉄道に移管(上下分離方式) 八戸 - 青森 96.0 2010年12月4日 北陸新幹線東日本旅客鉄道(JR東日本)信越本線高崎 - 横川 29.7 JR東日本のまま存続 横川 - 軽井沢 11.2 1997年10月1日 廃止(ジェイアールバス関東碓氷線へ転換) 軽井沢 - 篠ノ井 65.1 しなの鉄道に移管 篠ノ井 - 長野 9.3 JR東日本のまま存続 長野 - 妙高高原 37.3 2015年3月14日 しなの鉄道に移管 妙高高原 - 直江津 37.7 えちごトキめき鉄道に移管 西日本旅客鉄道(JR西日本)北陸本線直江津 - 市振 59.3 2015年3月14日 市振 - 倶利伽羅 100.1 あいの風とやま鉄道に移管 倶利伽羅 - 金沢 17.8 IRいしかわ鉄道に移管 金沢 - 大聖寺 46.4 2023年度 IRいしかわ鉄道に移管(予定) 大聖寺 - 敦賀 84.3 ハピラインふくいに移管(予定) 九州新幹線(鹿児島ルート)九州旅客鉄道(JR九州)鹿児島本線博多 - 八代 154.1 JR九州のまま存続 八代 - 川内 116.9 2004年3月13日 肥薩おれんじ鉄道に移管 川内 - 鹿児島中央 46.1 JR九州のまま存続 九州新幹線(西九州ルート)九州旅客鉄道(JR九州)長崎本線肥前山口 - 諫早 60.8 2022年9月23日(予定) 新幹線開業後23年間は上下分離方式(予定)(長崎県・佐賀県が出資する佐賀・長崎鉄道管理センターが施設を管理、JR九州が列車を運行) 諫早 - 長崎 24.9 JR九州のまま存続
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