ワールドカップ初の決勝トーナメント進出
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/18 13:50 UTC 版)
「ラグビー日本代表」の記事における「ワールドカップ初の決勝トーナメント進出」の解説
「ラグビーワールドカップ2019 日本代表」も参照 ホスト国として挑んだワールドカップでは、9月20日の開幕戦・予選プール1戦目においてロシアと対戦。序盤、日本のプレーには硬さが見られ、ハイパントの処理ミスからロシアに先制トライを許したが、松島幸太朗の2トライで逆転に成功し12-7で前半を終える。後半もピーター・ラブスカフニと松島のハットトリックとなるトライで突き放した日本が30-10で快勝を収める。 2戦目(9月28日)は、ランキング9位の日本と、ランキング2位の強豪アイルランドとの試合(いずれも試合前の順位)。前半にアイルランドに2トライを許したものの、3本のペナルティゴールで9-12と接戦に持ち込むと、後半に福岡堅樹のトライにより逆転し、相手を無得点におさえ、19-12で勝利した。アイルランドには、通算10戦目にしての初勝利となった。イギリスBBCは「アイルランドの崩壊、日本の歴史的勝利」と報道した。これにより、9月30日付のワールドラグビーランキングにおいて、日本は8位となった。 3戦目(10月5日)はサモアと対戦し、38-19で勝利。4トライ獲得によるボーナスポイントによりA組3位以内が確定し、次回2023年フランス大会の出場権を得た。 予選プール最終戦となる4戦目(10月13日)は、前回大会で唯一敗戦を喫した強豪スコットランドと対戦。序盤にスコットランドに先制トライを許したが、日本は3トライをあげ前半を21-7とリードして終える。後半開始早々42分に福岡のトライで28-7とリードを広げたが、スコットランドも49分、54分に立て続けにトライを奪い28-21と7点差に迫った。しかしその後日本はスコットランドの猛攻を凌ぎ28-21で勝利した。スコットランドの地元紙ザ・スコッツマンの記者アラン・マッシーは、「この試合はどんな勝利よりも記憶に残る試合だ」とし、「スコットランドの負けを嘆くよりも日本を称えよう」と述べた。これにより、10月14日付のワールドラグビーランキングにおいて、日本は7位となった。 予選プール1位通過で、史上初の決勝トーナメント進出を決めた。ティア2の国 が予選プール全勝で1位となるのはワールドカップ史上初のことである。なお、10月19日にはオーストラリアの敗戦により、わずか一日だけ、日本が入れ替わってランキングが史上最高の6位となっていた。 準々決勝は10月20日にプールB2位通過の南アフリカと対戦。前半は3-5と接戦で折り返したが、後半に2つのトライを奪われるなど突き放されて3-26で敗れ、ワールドカップ史上初のベスト8で大会を終えた。南アフリカ戦直後から大会終了まで、日本のランキングは8位となった。 ワールドカップ後、ジェイミー・ジョセフの続投が決定。しかし依然として外国人(ハーフ含む)の選手が多い事に対する批判があるという。 12月11日、選手とスタッフの全51人に対して、日本代表公式トップパートナーの大正製薬は、報奨金として1人当たり200万円を贈呈すると発表し、提供ユニフォームであるカンタベリーオブニュージーランドのブランドを持つゴールドウインは、1人当たり100万円を贈ることを発表した。日本ラグビー協会からは事前の規定どおり8強入りの報奨金100万円ずつが選手とスタッフ全51人に贈られる。これにより、1人当たりの報奨金は合計400万円となった。 12月11日、東京都千代田区の丸の内仲通りで、晴海通りから御幸通りまでの800メートル にわたり日本代表28人が歩いてパレードを行った。平日ながら約5万人(主催者発表)の観衆が集まった。正午から始まったため、この模様は地上波テレビ各局のニュースや情報バラエティ番組、BSテレビ局J Sports、Ameba TVやニコニコ生放送などのネット配信などで生中継された。 大会終了後は、様々なテレビ番組やCMに出演。年末の第70回NHK紅白歌合戦には19人でゲスト出演し、後半冒頭でチームソング「ビクトリーロード」をアカペラで司会者や観客と共に合唱、番組終盤近くで松任谷由実は日本代表メンバーが見つめる中、W杯を振り返る映像をバックに「ノーサイド」をテレビ初歌唱した。
※この「ワールドカップ初の決勝トーナメント進出」の解説は、「ラグビー日本代表」の解説の一部です。
「ワールドカップ初の決勝トーナメント進出」を含む「ラグビー日本代表」の記事については、「ラグビー日本代表」の概要を参照ください。
- ワールドカップ初の決勝トーナメント進出のページへのリンク