ロシアとの関わり
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/11 13:37 UTC 版)
「2014年ウクライナ騒乱」の記事における「ロシアとの関わり」の解説
「ウクライナとロシアの関係」も参照 ロシアとのさらなる関係を構築しようとするヤヌコーヴィチの姿勢は抗議活動の大きな動機となった。やがてロシアからの150億ドルのうち20億ドルの資金調達を受け入れたが、これはプーチン大統領との良好関係を模索する兆候として解釈された。ロシア当局はウクライナ政府に対して抗議鎮圧に向けた決定的な行為を執るよう圧力をかけており、ロシアからの20億ドルの資金調達が行われた数時間後にユーロマイダンの抗議者に対する警察の攻撃が命令されている。欧州各地の政府閣僚はロシアが事態を悪化させたとして非難した。 2月20日のインタビューでロシア連邦軍参謀本部情報総局大佐を務めていたアレクサンドル・ムシェンコはこの争いは力で解決することが可能で、ウクライナは独立国家として存在し得ないことを証明したと述べた。 ヘンナディー・モスカル(英語版)元内務次官が公表した政府の文書では、抗議者の鎮圧に関する助言を行っていることが示されている。それによると、作戦名「ウェーブ」「ブーメラン」とある作戦は群衆を追い散らさせ、抗議者の拘束のために狙撃兵を用いるといったものである。計画には2万2000人の治安部隊をキエフに配置すると言った内容も含まれている。文書内では、ロシア連邦軍参謀本部情報総局元副議長はキエフホテルに滞在、準備に大きな役割を果たしたことについても触れられている(ウクライナのセキュリティサービスによって支払われている)。しかし、文書の信頼性については確認できず疑わしいとロイター通信は報じている。 アルセン・アヴァコフ(英語版)内相は一連の争いについて、ウクライナ以外の第三者によって引き起こされたとし、調査が進行していると述べている。 2月21日、約100人を殺害したことによる撤収が失敗すると、ヤヌコーヴィチは譲歩を見せた。これに対し、ロシアのドミートリー・メドヴェージェフ首相はヤヌコーヴィチのいい加減な行動を止める必要を指摘、また資金提供を控えると述べた。ロシア政治顧問のサルゲイ・アレクサンドロビッチ・マルコフ(英語版)は野党が権力を乱用しないよう法律で許容される範囲内における全てのことを行うと述べた。 2月24日、ロシア外務省はウクライナ人に過激派が定着しないように取り締まることを促す声明を発表、メドヴェージェフ首相はウクライナの暫定政権を合法だとは認めなかった。 ヤヌコヴィッチが大統領を辞職した後、2014年4月3日に行われたウクライナの新たな内務相、最高検察官、最高治安責任者の記者会見では、抗議者の弾圧にはロシア連邦安全保障局(FSB)の職員30人以上が関わっているとし、キエフ付近の空港に多量の爆発物を持ち込んでいると述べた。ウクライナ国家安全保障局暫定局長のヴァレンティン・ナリーヴァイチェンコはロシア安全保障局の職員がユーロマイダンの抗議者弾圧のためにキエフに駐留しており、ロシアにウクライナの治安を報告しているとして、また反テロリスト活動の計画・実行に参加した証拠を立証していると述べた。また、調査ではオレクサンドル・ヤキーメンコ(英語版)がウクライナ駐在のロシア連邦保安局捜査官から報告を受け、状況報告会を開いていたことを明らかにした。このことについて、ロシア連邦保安局は根拠のない主張として否定、事実であった場合のコメントを拒否している。
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