ルネサンスとヒューマニズムの政治思想とは? わかりやすく解説

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ルネサンスとヒューマニズムの政治思想

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/12 04:57 UTC 版)

中世ヨーロッパにおける教会と国家」の記事における「ルネサンスとヒューマニズムの政治思想」の解説

大きくルネサンスと宗教改革によって中世普遍思想崩壊していった。福田歓一によればルネサンスと宗教改革においてただちに近代世界誕生したわけではないが、普遍世界から地域国家への変換、そして資本主義誕生し、またゲルマン世界起点にするとルネサンス中世文化最終段階とみなすことができる。そして宗教改革は、中世世界基本である宗教において根底的な変換であった西ヨーロッパ中世普遍世界においての頂点であったイタリアにおいてルネサンス開始し辺境にあったドイツにおいて宗教改革開始しルネサンスと宗教改革という二つ文化運動それぞれ中世普遍世界対立するものとして形成されていったルネサンス宗教頂点とした中世理想崩し人間の営む文化自律性明らかにし、宗教改革では内面確信根拠として人間良心自律主張され国民的個性生み出されていった。なお、ルネサンス時期については広がりがあり、ダンテからガリレオ・ガリレイまでを収めれば、300年以上にわたる時期となるし、9世紀オットー朝11世紀のクリニュー改革12世紀ルネサンスといった見方もあるが、いずれにしてもルネサンスゲルマン世界古典古代継承最後段階と見ることができる。また、教皇ルネサンス芸術の保護者であったことも忘れてならないルネサンスにおいては人間生活感情が解放され現世喜び目的となし、神の秩序から解放され人間本位ヒューマニズム誕生したまた、同時に然も宗教から解放されたが、これはトマス・アクィナスのような自然でもなく、近代機械的な自然でもなく、神秘的な自然観がうまれ、安定した秩序崩壊したことで人間にとって運命不可解なものとなっていった。 また、政治認識については、現世化され社会における剥き出し人間の力の交錯が、宗教的な正統性規範から解放されて、政治自律したものとみなす現実主義生まれたこのような認識において国家civitasともrepublica(レス・プブリカ)とは異なるstato(国家)とみなされるうになる。statoはラテン語statusに当たるもので、「状態」を意味するものであったが、この時代、特にマキャヴェッリ国家論において、支配する権力、また権力機構を指すようになったルネサンス時代には、マキャベリのstato(国家)は芸術作品もみなされ、ヒューマニズム構想したものとしてのトマス・モアカンパネッラなどのユートピア思想生まれたこの他フランスモンテーニュオランダエラスムスドイツフッテンなどがいる。

※この「ルネサンスとヒューマニズムの政治思想」の解説は、「中世ヨーロッパにおける教会と国家」の解説の一部です。
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